Zoey(ゾーイ)

ARTIST PICK UP

Zoey(ゾーイ)

ロンドンのクラブ・シーンで話題の超実力派シンガー、Zoeyが遂に日本デビュー!
ビョーク本人の承諾を得たカヴァー・シングル「Venus as a Boy」は、
口さがないビョーク・フリークも納得の1枚だ!

(初出『Groovin'』2003年8月25日号)

 「マジで?おいおい、度胸あるなあ」。咄嗟にそう思ったのも無理からぬ話。何せ、世界中のエレフェチを唸らせてやまないあのビョークの曲をカヴァーしたというのだから。「その人自身」がひとつのジャンルであると言っても過言ではない御大、ビョークの曲を!いいですか、「ビョークのカヴァー曲を歌う」ということは、並みいるビョーク・フリークの厳しい「洗礼」を受けねばならぬ、ということに他ならないのです。口うるさい輩が腕組みしつつ耳を研ぎ澄ませ、突っ込みどころはないものかと手ぐすね引いて待ち構えているのですよ。つまりは、この私のように。
 よって、ぶっちゃけ「聴かせてもらおうじゃないの?」というイヤラしい心境で本作「Venus as a Boy」と向き合ったワケですが…納得どころか思わず降参。さすがビョーク本人がカヴァーを承諾しただけのことはある!ビョークのカヴァー曲をいきなりデビュー・シングルに持ってくるだけのことはある!つまるところ、弱冠19歳ながらもそれだけの実力がこのZoeyには備わっているのである。
 16歳の時に才能を見出され、昨年ロンドンでレコーディングした2枚のリミックス・シングルがいずれも現地のクラブ・チャートで上位を記録。ひと足早く海外でプロモート・リリースを行ったZoeyがいよいよ日本での本格的な活動をスタートさせる。その先陣を切る本作は、オリジナル曲のイメージを大切にしつつも全く新しい魅力を吹き込んだ意欲作。原曲はいたずらっ子みたくファニーな印象が強いけれど、本作はどちらかというとセクシーでゆったりとした仕上がり。同様に、日本語の歌詞も原曲と比べてフェロモン度高し。それより何より、Zoeyのヴォーカルの素晴らしさはどうだろう!艶やかに伸びる声、あり余る表現力。その上手さは絶品の域で、聴いていると背筋がゾクゾクしてしまう。そう、ビョークと同じくその声だけで1ジャンル確立できるのではないか、と思わせるほどに。
 とにかくスキル、クオリティ共に文句なしの高レベル。度胸の据わった超実力派シンガー、Zoeyの才能は、口さがないビョークフリークをも必ずや納得させるハズだ。つまりは、この私のように!

Text by 秋野 櫻

『Venus as a Boy』
Zoey-J.jpg




Maxi Single
コロムビアミュージックエンタテインメント
COCA-15503
9月3日発売
¥1,200(税抜)

弱冠19歳の本格派シンガー、Zoeyが放つ日本デビュー・マキシ・シングルは、なんとビョークのカヴァー曲!ビョーク本人の承諾を得ただけあって、その実力は折り紙つき。テイストの違うカップリング2曲も含め、彼女のあり余る才能を十二分に体感できる意欲作だ!

【Zoey 公式サイト】http://www.zoey.co.jp/

inserted by FC2 system