a.mia

ARTIST PICK UP

a.mia

ずっと憧れてきたDCTの名作をカヴァー。
新たな輝きを放ちながら、秋も深まり寒さが厳しくなるこの季節に、
a.miaの声が一層深く心に染み渡ってゆくだろう。

(初出『Groovin'』2003年10月25日号)

a.mia-A.jpg 2002年にデビューしてから4枚のシングルをリリースしてきた実績を持ち、そして5thシングルとなる今作でDREAMS COME TRUE初期の名曲と名高い「LAT.43°N」を歌う。1989年にリリースされてから14年近くが経った今現在も歌い継がれ、長い年月をかけてリスナーの耳に浸透している名曲を、なぜ今、彼女は「この曲を」歌うのか?
 a.miaは1980年生まれ。6才の時からクラシック・ピアノを始め、音感を養う。16才の頃からラップR&Bチーム"sfin"のヴォーカルとして横浜のクラブを拠点にライヴ活動を開始し、17才になるとより本格的にヴォーカルを磨くべくトレーニングを始めプロダクションのオーディションに合格。アッパー系からスロー・バラードまでもを消化する抜群のリズム感覚と歌唱力、リリカルで繊細な声。弱冠22才にして、繊細さと大陸的なスケールの両方を持ち併せている魅力的なヴォーカリストだ。
 今作はR&B風のリズムに乗り、存在感のあるバイオリンがソプラノ・サックスの音色のように彼女の声と絡み合っていてかなり面白い。そしてバイオリンとハープをつま弾く音が相まって織り成す世界はどこか東洋的な雰囲気も感じさせる。 R&Bがいよいよ「音楽の1ジャンル」という捉え方の枠から飛び出してきたようだ。
 「電話の遠い声 感じない訳じゃない でもそれ認めたなら 恋が終わるの」そう歌う彼女の声がふと耳に残った。「いくら嫌いと言ってもいいけど、別れるという言葉だけは言っちゃダメだよ」…友人が書いた詩の中のフレーズと重なり合って、しばらく考え込んでしまった。
 心で感じたり、決めたりしたことが言葉になって初めて他の人に伝わっていくが、その間に漂うように流れる感情はよく音楽で表現される。言葉で言えないから歌で伝えるという風に。けれど言葉になる事の素晴らしさ、言葉の先にある真実、もっと魂に直結した感動は必ず歌で表現出来るはずだ。彼女の素晴らしい表現力、歌唱力はその可能性を感じさせてくれる。この曲は彼女のこれからにとって、きっと重要な通過点になることだろう。

Text by 森田みき(玉川高島屋店)

『LAT.43°N』
a.mia-J.jpg



ユニバーサル J
10月29日発売
Maxi Single
UPCH-5216
¥1,200(税抜)

着実にリリースを重ね、ヴォーカリストとしての表現力に磨きをかけるa.miaが、憧れてきたDCTの名曲をカヴァー。切ない歌詞をリリカルで繊細な声で見事に表現。c/w「夜明けの詩」は日本のゴスペルクワイアー12人がコーラスで参加したという壮大なスケール感の曲。 a.miaのこれからの可能性を感じとって欲しい。

【a.mia Official Website】http://www.universal-music.co.jp/a.mia/

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