ブリトニー・スピアーズ

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ブリトニー・スピアーズ

世界中が待ちわびたニュー・アルバムが遂に完成!
モービー、R.ケリー、ブラッドシャイ&アヴァント、レッドゾーンら多彩なプロデューサー陣を迎え、
新たなる地平を切り開く。彼女のポップ・ミュージックはネクスト・ステージへ!

(初出『Groovin'』2003年11月25日号)

ブリトニー・スピアーズ-A.jpg ブリトニーの一挙手一投足は、世界中を釘付けにする。ポップ・シンガーとしての活動はもちろんだが、ファッションからライフ・スタイル、恋愛観に至るまで、彼女の影響力は絶大だ。ティーンエイジャーの女の子の多くは、<ブリトニーのようになりたい>と願ってやまない。奔放なキャラクターとキュートなルックス、セレブというステイタス、カッコイイ彼氏とのロマンス…女の子が憧れるすべての要素を携えた彼女の存在は、常にシーンの中心だ。それは、16歳でデビューした時から、21歳になった今も変わることはない。
 世界中が待ち望んだ約2年ぶりのニュー・アルバム『イン・ザ・ゾーン』が完成した。前作『ブリトニー』に続く4作目のオリジナル・アルバムである。まずはジャケット写真を見て頂きたい。今までの作品には見られなかった、何ともナチュラルで大人っぽい雰囲気のブリトニーがいるではないか!少女時代と決別し、<自立した女性>としての自信を感じさせるその表情。それは、彼女の新たなる方向性を現しているようでもある。
 現にこのニュー・アルバムは、多彩なプロデューサー陣を起用し新しいサウンドと新しいスタイルに果敢に挑戦した意欲作だ。ブラック・ミュージック界の鬼才、レッドゾーンを迎えた1stシングル「ミー・アゲインスト・ザ・ミュージック」は、ポップ・クィーン、マドンナをフィーチャー。R&Bとポップ・ミュージックが絶妙にクロスするこの曲で、ブリトニーはハイレベルな早口唱法を披露している。エロティックに響くブリトニー&マドンナの掛け合いに、今夏のMTVビデオ・ミュージック・アワードで話題をさらった2人のキス・シーンが脳裏に蘇ってくるようだ。ラップ・テイストのヴォーカルが印象的な「ショーダウン」では、新鋭ブラッドシャイ&アヴァントをプロデューサーに起用。ブリトニー曰く<彼らのHIP HOPしている感じがとても好き>という一押しで、今回の起用になったという。一方、重鎮R.ケリーがプロデュースした「アウトレイジャス」は、エキゾチックなトラックに表現力豊かなヴォーカルが際立つアーバンなナンバーだ。また、初めて作曲に挑戦した「エヴリタイム」は、シンプルながらも温もりのあるバラードに仕上がっており、新たなる才能を開花させている。そして、彼女自身が最もエキサイティングなレコーディングだったと語るモービーとのコラボレーション「アーリー・モーニング」は、押さえ気味な歌声が今までにないアダルトな雰囲気を持つ、フロアライクな1曲だ。クラブ・ミュージック・リスナーにも大いにアピールする楽曲であり、彼女の今後の方向性を考えると、非常に重要な意味を持つナンバーなのではないだろうか。
 「Not A Girl, Not Yet A Woman(少女じゃないけど、まだ女でもない)」と言っていたブリトニーはもういない。21歳の彼女は成熟した色香を放ち、時として淫靡ですらある。<ブリちゃん>なんて呼び方は、もはや彼女には似合わないのかもしれない。

Text by 池 佐和子

『イン・ザ・ゾーン』
ブリトニー・スピアーズ-J.jpg




BMGファンハウス
発売中
CD
BVCQ-21009
¥2,427(税抜)

マドンナをフィーチャーした1stシングル「ミー・アゲインスト・ザ・ミュージック」を含む、約2年ぶりとなるオリジナル・アルバム。モービー、R.ケリー、ブラッドシャイ&アヴァント、レッドゾーンら多彩なプロデューサー陣を迎え、クラブ・ミュージックを意識した仕上がりに。

【ブリトニー・スピアーズ 日本オフィシャルサイト】http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/BV/britneyspears/

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