KICK THE CAN CREW

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KICK THE CAN CREW

シングル「性コンティニュー」から続いた7連続リリースもいよいよ大トリ!
アップナンバーからリラクシン・チューンまで、
音楽への真摯な愛情に溢れた3rdアルバム『GOOD MUSIC』が遂に完成!

(初出『Groovin'』2003年12月25日号)

KICK THE CAN CREW-A.jpg このトシ(あえて秘密)になると月日の経つのが早いこと早いこと。懸賞に当たって生活が潤ったとか思い切ってスキューバを始めたとか、新しい自転車を買ったとか入籍したとか…身辺にそんな華やかなトピックが全くないまま2003年もあれよあれよという間に過ぎ去ろうとしている。味気ないこと極まりない1年を過ごした私が胸キュンした唯一の出来事といえば(どうか笑わないで欲しいのだが)、KICKのKREVAが夢に出てきた事である。夢の中のKREVAはえらく素敵で、夢から醒めても妄想モード。夢で見た人を好きになってしまうという典型的なアレである。もちろんそれまでもKICKのファンだったけれど、メンバーのひとりを特に意識する事などなかったのだ。知人にこの話をすると「中学生じゃあるまいしバカじゃない!?」と思いっきり一笑に付されてしまったが、久々に味わうこの甘い感覚にしばしウットリとしてしまった。そんなワケで<KICKがますます特別な存在になった>というのが、もしかして私の2003年における最大トピックなのかもしれない。
 そんな個人的胸キュン話はさておいても、2003年はKICKに大いに楽しませてもらった。8月の「性コンティニュー」からスタートした7作品連続リリースを筆頭に、初の台湾公演や大規模なアリーナ・ツアー、そして初のベスト・アルバム『BEST ALBUM 2001-2003』をPV集(DVD)との2枚組でリリースするなど、彼らの周りは常に活気に満ちていた。話題が豊富な分、当然メディアへの露出も増えた訳で、KICKファンにとってはソワソワの毎日だったのではないだろうか。
 そしていよいよ、2003年の音楽シーンを騒がせた<7連続リリース>の大トリとなる3rdアルバムがリリースされる。タイトルは『GOOD MUSIC』。7連続リリースの第2弾シングルの曲名をそのまま起用したものだが、メジャー1st『VITALIZER』然り、2nd『magic number』然り、KICKのアルバム・タイトルは実にシンプルでストレートに伝わってくるものばかりだ。「GOOD MUSIC」の中の<とまらないでずっとGOOD MUSIC/追いかけ近づいてゆくゆっくり〜少しづつでいい響けMY MUSIC>という一節が現すスピリットは、まさにこのアルバムの出発点になっているように思う。本作には、音楽に対する愛情や原点を忘れない姿勢が根底に静かに流れており、ヘンに気負った所など微塵も感じさせない清々しさに溢れている。収録曲は「性コンティニュー」を始めとする7連続リリースの内の一連のシングル曲はもちろん、幕開けに相応しいオープニング・ナンバー「OPENING」、エキゾチックなパーカッションが印象的な「パレード」、80'sディスコティックな「ALL NIGHT LONG」、同じトラックに異なったリリックを乗せたコンセプチュアルな「MISSION1」「〜2」「〜3」、そして三人三様の<もしもストーリー>が展開するラスト・ナンバー「もしも」等、多彩な構成で満腹感も充分だ。踊ってもよし和んでもよし…私にとってはまさに<とめられないGOOD MUSIC>なのである。
 これで怒涛の連続リリースも完結を迎え、2004年の第1歩を踏み出すKICK。ううむ、前年にも増してドキドキさせられそうな予感でいっぱいである。

Text by 池 佐和子

『GOOD MUSIC』
KICK THE CAN CREW-J.jpg



ワーナーミュージック・ジャパン
2004年1月1日発売
CD
WPCL-10063
¥2,913(税抜)

7連続リリースの最後を締めくくる3rdアルバム。「性コンティニュー」「GOOD MUSIC」といったヒット・シングルの他、80'sディスコな「ALL NIGHT LONG」、三人三様の<もしもストーリー>が展開する「もしも」等、ヴァラエティー豊かな内容。全16曲。初回盤のみ正月スリーブ仕様&恒例「KICK特製おみくじ」封入。

【KICK THE CAN CREW official web site】http://www.kickthecancrew.com/

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