BoA

ミリオン・セールスを記録し続けるBoA！
大ヒット・アルバム『VALENTI』より1年振りの新作登場。
常に進化する彼女の「今」がぎっしり詰まった充実作。ぜひ体で感じて欲しい…。

（初出『Groovin'』2003年12月25日号）

　恋した彼女は韓国人！って事ありませんか？というのも、今回主役でありますBoAちゃん、初めて存在を知った時、何て可愛い〜のでしょう！と興奮した事を思い出します。サラッとしたシャンプーの香りがこちらまで届きそうなストレートでロングなヘアー、しかも踊って歌えるとくれば正に完璧、一発KOでした。
　2001年にまずシングルで日本デビューを飾る。最強のキラー・チューン「LISTEN TO MY HEART」を聴いた瞬間、私は「これはイカン、しっかり聴かなきゃイカン！」と思い、既に韓国で発売されていた『Don't start now - Jumping into the world』を買いに走りました。私には至福の1枚でした。暫くして待望の日本デビュー・アルバム『LISTEN TO MY HEART』が登場！オープニングは勿論私をKOしたあの楽曲だった！このアルバムは改めて日本の皆にご挨拶！的作品だったという事もあり、今まで母国で発表した曲を日本語詞に変えたナンバーもしっかり収録。デビューしてシングル5枚（1枚はアルバムと同発）を費やし1stアルバムに辿り着いた事も、彼女に対する期待度の高さを物語っていました。そしてこの作品は韓国人アーティストとして初のオリコン・チャート1位を獲得しました。
　そして1stアルバム『LISTEN TO MY HEART』を発表後、全国8都市をツアーする「a-nation」に参加。CMにもコンスタントに出演するようになります。年末には各音楽祭の賞を総ナメ、紅白にも出場（何と今年も出場決定！しっかりみかん食べながら応援しよう！）。3枚のシングルを挟んで2003年1月に2ndアルバム『VALENTI』発表。前作発表から1年弱でここまで成長するか？ってな位自信に満ち溢れた傑作でした。その後待望の映像作品『8 Films＆more』、矢継ぎ早に『BoA FIRST LIVE TOUR 2003〜VALENTI〜』を発表。常にお茶の間で彼女に会える事になりました。そして何れも豪華タイアップが付いた「Shine We Are！」「DOUBLE」、発表したばかりの「Rock With You」（デフ・レパードやクイーンの「We Will Rock You」を思い浮かべるBoA流ロック・ソング！プリンス風シャウトも聴きどころ）の3枚を引っ提げ、約1年振り、待望の3rdアルバム『LOVE&HONESTY』が遂に完成しました！（プレミアム・アルバム、母国でもアルバムを発表していたのだから驚異的です）。
　日本でも彼女の存在はますます大きくなっていっています。テレビなどで観ることの出来る、自然体で爽やかで元気いっぱいな姿は、同世代の女の子たちからは友達感覚で、また同世代の男の子たちからは「こんな子が同じクラスにいたら…」といったような憧れも持たれているでしょうし、大人から見ても素直でまっすぐで真面目な姿勢と、何より異国でひたむきに頑張る姿はとても好感が持てます。もちろん抜群の歌唱力とダンスの実力は言うまでもありません。
　17歳にしてすでに作品を10枚近く発表している彼女の未来、可能性は無限に広がっています。毎年沢山の新人が現れては消える時代の中にあっても、10年先の活躍が期待出来る数少ないアーティスト、BoA。彼女の「今」を感じつつ、末永く応援したいものです。

Text by 島田六合