ジャネット・ジャクソン

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ジャネット・ジャクソン

メガ・ヒットを記録した前作『All For You』から約3年振りとなるニュー・アルバムが遂に完成!
自身の本名をタイトルに冠した『DAMITA JO(ダミタ・ジョー)』は、
R&Bシーンを代表する豪華プロデューサー陣を迎えた自信作! 

(初出『Groovin'』2004年3月25日号)

ジャネット・ジャクソン-A.jpg ジャネットといえば、NFLスーパーボウルのハーフ・タイムでのパフォーマンス中に起きたハプニングが記憶に新しい。政府の連邦通信委員会をも巻き込み、訴訟問題にまで発展、肝心の試合内容よりも話題をさらった"あの事件"。それが意図したものか否かはさておき、彼女の絶大なる影響力を知らしめた事柄でもあったのではないだろうか。全米では、TV生放送の視聴率が40%を超えていたらしいし、注目を集めるのは当然のことなのだが、張本人がジャネットでなければ、これほどまでの騒ぎにはならなかったような気もする。そして、この一連の騒動が思惑通りの行動だったとしたら、"ジャネットあっぱれ!"と個人的には思うのだが、どうだろう。
 さて、世間を注目を一身に集めたジャネットが、実にいいタイミングでニュー・アルバムをリリースする。全世界でメガ・ヒットを記録した前作『All For You』から約3年振りの新作である。"大ヒット確実の作品ができるまでリリースをしない"という、並々ならぬ意気込みで制作に臨んでいたらしく、タイトルの『DAMITA JO(ダミタ・ジョー)』は、本名の"Janet Damita Jo Jackson"に由来したもの。言うなれば、自分をリアルに投影した自信作といったところだろうか。この原稿を書いている現在、手元の音資料は先行シングルのみであり、そこから今回のアルバムを推し量ることしかできないのがもどかしいのだが、プロデューサーのダラス・オースティンの言葉を借りると、"彼女の作品の中で最もセクシーなもの"であるという。ということは、つまりジャケットともどもセクシーなアプローチが目立った前作『All For You』の更に上を行くということだ。あの鍛え上げられた腹筋がすべてを物語るように、ジャネットの色気は健康的でウェットないやらしさが無い。そのあたりが同性の支持も集める所以だが、そんなジャネット流セクシーが凝縮されたものだとしたら、期待が高まるのも当然。早く全曲を通して聴いてみたいものである。
 そのダラス・オースティンのプロデュースによる先行シングル「Just A Little While」は、ロック・テイストのギター・リフが印象的なポップ・チューン。これほど軽快なナンバーは、彼女の長いキャリアの中にも無かったのではないだろうか。そういった意味では、新しい冒険に挑んだアグレッシヴな作品であり、リスナーの一歩先行くその姿勢が、ポップ・アイコンであり続ける理由なのかもしれない。
 また、このニュー・アルバムに名を連ねるプロデューサー陣は、前述のダラス・オースティンを始め、長年の盟友ジャム&ルイスや、稀代のヒット・メイカー、ベイビーフェイス、そして、グラミー賞を総ナメにしたビヨンセの「Crazy in Love」を手掛けたリッチ・ハリソン等、今のR&Bシーンを代表する超豪華な顔ぶれ。当初の意気込み通り、前作を凌ぐ大ヒットとなる可能性大と言ってもいいだろう。
 夏には、この『DAMITA JO』を引っ提げてのワールド・ツアーも期待できそうだ。02年以来となる来日を是非とも実現させて欲しい。

Text by 池 佐和子

『ダミタ・ジョー』
ジャネット・ジャクソン-J.jpg




ヴァージン
発売中
CD
VJCP-68630
¥2,548(税込)

全世界で大ヒットを記録した前作『All For You』から約3年振りとなる待望のニュー・アルバム。ダラス・オースティン、ジャム&ルイス、ベイビーフェイス、リッチ・ハリソン等、R&Bシーンを代表する豪華な顔ぶれをプロデューサー陣に迎えた意欲作。

【ジャネット・ジャクソン メーカー公式サイト】http://www.emimusic.jp/artist/janet/

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