MY LITTLE LOVER

SPECIAL SELECTION

MY LITTLE LOVER

5月1日に10周年を迎えるMY LITTLE LOVER。
愛情溢れる作品たちの成長の記録とも呼べる9年間の軌跡「ベスト・ワークス集」と
これからの未来を鮮やかに映した「最新シングル」を同時リリース。

(初出『Groovin'』2004年4月25日号)

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 アルバム『FANTASY』をリリースしたばかりのMY LITTLE LOVERが、早々と新作を、それも一度に2つもの作品を届けてくれる。まず前作『Survival』から1年8ヶ月ぶりとなるシングル『風と空のキリム』には、久々に小林武史が全音楽を手掛けた映画『深呼吸の必要』(今夏公開)の主題歌「深呼吸の必要」が収録されている(この「深呼吸の必要」はJAL沖縄2004キャンペーンソングでもある)。どこまでも広がる青い空と海、この国で最も自然が溢れた場所、そこに集まり様々な経験をしていく若者たち…その全てを優しく包み込むような、未来へそっと導くような、美しいミディアム・バラードだ。さらに今作のために書き下ろされた新曲も含め全4曲が収録されている。
 そして、2001年12月リリースのシングル・コレクション『Singles』と肩を並べる1枚となるであろうベスト・ワークス・アルバム『Self Collection 〜15 currents〜』は、マイラバ・ファンにはたまらない作品となることは必至の1枚だ。収録曲リストにはこれまでのアルバムを代表するタイトルがずらりと並んでいる。いずれもシングルにもなり得るほどの名曲ばかり。ほぼ全曲ポップで爽やかなナンバーで構成されていて、今の季節にぴったりの1枚となっている。全ての曲に存在する様々な「私」と「あなた」、そして様々な「愛」そして「恋」の形。『FANTASY』のジャケット(赤いハート)を見た時「これ以外にマイラバを表すものは無い」と強く感じたが、今回また改めて、彼らのアーティスト名が「MY LITTLE LOVER」である所以はこれだと思い知らされた。まさに今作は、後にも先にも、そして他の誰にもこれ以上の作品を作り出すことは出来ない!と断言できるほどの「ベスト・ワークス集」だ。
 この2作品に収録されている曲の一部を、私は3月24日のBunkamuraオーチャードホールでのライヴで耳にすることができた。今回のライヴは、昨年とは全く違った雰囲気のものだった。バンドの演奏の壮大さと音の緻密さはクラシック・コンサートを思わせ、流れるような小林武史のピアノの音色は、音の小さな粒までも見えてきそうなほど、繊細ながらもしっかりとした響きを持っていた。そしてステージ上で軽やかに舞うように歌うAKKOの姿は、まるでミュージカルのヒロインのような光を放っていた。
 公演終了後、幸いにもAKKOと話をする機会に恵まれた。大人の落ち着きと大きなオーラを放ちながらも、彼女は包むような温かい笑顔と言葉を私に返してくれた。それは緊張と感激と感動が一度に押し寄せてくるような体験で、私はよりいっそう彼女のことを好きになってしまった。さらに今回の2作品を耳にしたことで、MY LITTLE LOVERへの期待もよりいっそう高いものとなった。これからも、愛情溢れる素晴らしい作品を、彼らは届け続けてくれることだろう。

Text by 二宮万里(編集部)

『風と空のキリム』
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トイズファクトリー
4月28日発売
Maxi Single
TFCC-89101
¥1,260(税込)

前作『Survival』から1年8ヶ月ぶりとなるシングル。久々に小林武史が全音楽を手掛けた映画『深呼吸の必要』の主題歌「深呼吸の必要」(JAL沖縄2004キャンペーンソング)収録。あらゆるものを優しく包み込むような美しいミディアム・バラード。さらに今作のために書き下ろされた新曲も含め全4曲収録。

『Self Collection 〜15 currents〜』
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トイズファクトリー
4月28日発売
CD
TFCC-86159
¥3,059(税込)

5月1日にデビュー10周年を迎えるMY LITTLE LOVERの9年間の「ベスト・ワークス集」。これまでのアルバムを代表する、いずれもシングルになり得る名曲ばかりが集められた。彼らにしか生み出せないラヴ・ソングの数々は、聴く者を幸せな気持ちへと導いてくれる。この季節にぴったりの爽やかな1枚。

【MY LITTLE LOVER 公式サイト】http://www.mylittlelover.jp/

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