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過ぎし日は6年…。
しかしいまだ色褪せぬ輝きは、ようやく時代が追い付いた証なのか?
全てが早過ぎたhideの"今"を検証するべく、メモリアル・アルバムが発売!

(初出『Groovin'』2004年4月25日号)

hide-A.jpg 月日の経過は早いもので、あの日から丸6年が経とうとしている。これから、という時にhideは大空へと旅立ってしまった訳だが、いまだ彼を想うファンは数多く、今もなおそれぞれの心に彼の魂は生き続けている。生きた月日は短くとも、赤やピンクといった奇抜なヘア・スタイルに独特なメイク、ファッションも含め化学的で近未来なセンスは、単にヴィジュアル系と括れぬ特化した個性と世界観を確立。勿論、音楽面でも鋭い発想力は発揮され、今でこそ身近で当たり前になったが、当時の限りあるテクノロジーの中で、人間の演奏を切り刻み、グルーヴを加工しプログラミングするという、いわばサイボーグ・ロックを築いていった。今でいうミクスチャーの礎とも言えるのではないだろうか?だからこそ、テクノロジーが豊かになった今、彼ならばどう音を操り楽しむのだろう??と、切なくも想像してしまうのだが…。
 しかしそんな想像も虚しくなるほど、彼の音楽は先取りしていた事を再認識。今年は7回忌を迎える事もありメモリアル・プロジェクトが始動、その一環として特別編集アルバム『KING OF PSYBORG ROCK STAR』がリリースされる。一聴きしただけで、瞬時に懐かしさで胸が熱くなるが、それ以上に色褪せない音の輝きに驚かされる。あくまでもバンド・サウンドの生の質感を大切に、その中でデジタルの特異な質感を織り交ぜるという、打ち込み任せな現代を一蹴する真摯なロック魂が隆々と宿っている。中でも約8年前のライヴ音源で収録された「POSE」は、人間が奏でる重厚な生音とプログラミングの緻密な頭脳プレイのコラボレーションに圧倒される。同じく「ピンクスパイダー」は、没後に行われたSpread Beaverのみで演奏されたライヴを収録。また異なった意味でのサイボーグ・ロックを立証すべく、hideは見事に息を吹き返している。
 あぁ…やはり惜しい偉人を失ってしまった。この気持ちは、この先も永遠に続く思いなんだろうな。何故ならば、hideは正真正銘の"KING OF PSYBORG ROCK STAR"なのだから…。

Text by 浜田幸子(編集部)

『KING OF PSYBORG ROCK STAR』
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ユニバーサル J
4月28日発売
CD+DVD
UPCH-1351
¥3,360(税込)

この5月で7回忌を迎えるhide。そのメモリアル・プロジェクトとして、特別編集アルバムがリリース。機械と人間の融合が奏でるサイボーグ的サウンドは、今でこそ当たり前になったが、当時の限りある世界で築き上げたグルーヴは、今もなお輝きを放つ。DVDには「In Motion」「Junk Story」のPVが初商品化。

【hide official fan club site hide-city】http://www.hide-city.com/

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