エルヴィス

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エルヴィス

UKメディアが絶賛したELVISS(エルヴィス)が遂に日本上陸!
ギター・ロック界の重要人物、アラン・モールダーをプロデューサー迎えた日本デビュー盤は
ブリティッシュ・パンクの新たなる形を提示した会心作!!

(初出『Groovin'』2004年4月25日号)

エルヴィス-A.jpg UKから活きのいいバンドが上陸!その名もELVISS(エルヴィス)。キング・オブ・ロックンロール、エルヴィス・プレスリーを想起させるバンド名だが、実際は、軍事上の追跡装置の名前を拝借したものらしい。いずれにせよ、どこか孤高の匂いのするバンド名に相応しく、アグレッシヴに楽器をかき鳴らすパンク・スタイルが魅力の4ピース・バンドである。
 エルヴィスのキャリア・スタートは、2年前にさかのぼる。セックス・ピストルズのお膝元であったウェスト・ロンドンに拠点を置き、夜な夜なライヴ・ハウスを賑わせていた彼らは、その楽曲の良さが話題を呼び、インディーズからの限定シングル2000枚を10日間で売り切ったという。地元で起きた小さな波は、その後ブリーダーズとの共演、インミーやピッチシフターとのツアーといった多岐に渡るライヴ活動を通じて、次第に大きなうねりとなっていく。2003年に入ると、イギリス国内で広範囲に渡るツアーを敢行する他、サイプレス・ヒルやリーフ、ケリー・オズボーンらも出演した、スケートボード/BMX/音楽が三位一体となったクロスオーヴァー・イベント"Game On!"にも名を連ね、新人らしからぬパフォーマンスを披露している。彼らが巻き起こす新しい波を、流行に敏感なメディアが放っておくはずもなく、音楽雑誌『Kerrang!』は、「同じジャンルのアメリカのグループよりもヴァリエーションに富み、深みと知性が感じられる」と評し、ロック専門のラジオ番組『BBC Radio1 Rock Show』のDJ、メアリー・アン・ホブスは、「2年前に見出されたハンドレッド・リーズンズみたいにブッ飛んだバンド」と評した。特に『Kerrang!』主催のクラブ・ツアーではメイン・アクトを務め、同主催であるイースト・サセックスのカンバーサンズで行われた"Kerrang! ウィークエンダー・フェスティバル"にも出演するなど、強力なバックアップもあり、更に注目を集めることとなったのである。
 さて、日本での初お披露目となるデビュー・アルバム『Dead Cat And Sharksick』は、マイ・ブラッディ・バレンタインのアルバムのミキシングや、スマッシング・パンプキンズ、ナイン・インチ・ネイルズのアルバム・プロデュース、ブラーのリミックス等を手掛けてきたギター・ロック界の超大物、アラン・モールダーがプロデュースを担当。その要素だけでも食指が動くロック・ファンも多いのではないだろうか。そんなビッグ・ネームで脇を固めた本作だが、最終的には素材の良さがあってこそ。ファズの効いたヘヴィーなギター・リフでリスナーを圧倒し、タイトなドラム&ベースが畳み掛ける。メロディアスな旋律をラウドなヴォーカルで歌い上げる…。楽曲の完成度が実に高い。ブリティッシュ・パンクの洗練さと、アメリカン・オルタナティヴの荒々しさを併せ持った彼らのサウンドは、UKロックの新たなる流れになりそうな予感がする。 
 このデビュー・アルバムを聴いてヒシと感じたのは、彼らが敬愛するパンクの先人達がそうだったように、彼らもまた"ライヴ・バンド"であり、ライヴでこそ真価が発揮されるタイプだろうということ。エルヴィスのパフォーマンスを是非ともこの目で観てみたい。そう、出来ることなら、今年の夏フェスあたりで。

Text by 池 佐和子

『デッド・キャット・アンド・シャークシック』
エルヴィス-J .jpg



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UKメディアが絶賛したELVISS(エルヴィス)の日本デビュー盤。ブリティッシュ・パンクの洗練さと、アメリカン・オルタナティヴの荒々しさを併せ持ったバンド・サウンドが清々しい。プロデュースは、スマパンやナイン・インチ・ネイルズ等を手掛けたアラン・モールダー。メーカー特典として、先着でステッカーをプレゼント。

【エルヴィス 日本オフィシャルサイト】http://columbia.jp/elviss/

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