ザ・ダットサンズ

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ザ・ダットサンズ

怒涛のロックン・ロール魂、再び炸裂!時代錯誤な風貌と音楽性で全世界を魅了した彼ら。
待望の新作はプロデューサーにあのジョン・ポール・ジョーンズを迎え、
より一層深みを増した骨太ロックンロールのオンパレードだ!!!

(初出『Groovin'』2004年5月25日号)

ザ・ダットサンズ-A.jpg デビュー・アルバムと共に、日本はもちろん、世界中で怒涛のロックン・ロール旋風を巻き起こし、ガレージ・リヴァイヴァルにも一役買った、ザ・ダットサンズが、待望の2ndアルバムを引っさげて帰って来た!4人が4人共、長髪にタイトなデニムというルックス、サウンドは古典的なリフの嵐にツボ直撃の早弾きギター・ソロ、ヴォーカリストは金切り声を上げ絶叫、更に言うと、ライヴでは教科書的なロック・ポーズ(モニターに足をかけて、跪いて、背中を弓の様に反らして絶叫!)でハジケまくる、ヴィンテージ・ロックン・ローラー達。そんな彼らのデビュー作は("自分はロック好きだ"と自負している方々の多くは、既に御存知でしょうが)、俗にいう"王道"をひたすら突き進んだ"脳天直撃の必殺ロックンロール"アルバムだった。ヴォーカル、ギター、ベース、ドラムス以外の音はほとんどない。小細工もない。AC/DCやディープ・パープル、MC5、ストゥージーズ等といった、古き良き時代のバンド・サウンドの雰囲気に似てはいたが、自分達にはこの表現方法しかなく、また、自分達のスタイルに揺るぎない自信を持っていたからこそガレージ・ロックや、王道ロックン・ロールの復興といった、大それたことを成し遂げられたのだろう。
 ところで今作、デビュー時の"ロック魂"はそのままに、バンドの勢いはさらに加速度を増してリ・パッケージされたかのような強力盤となった。デビュー作が気に入っている方は、今作も要チェックです!必ずデビュー作以上の興奮を得られるでしょう!! 演奏力はレベル・アップしているし、音楽性は幅広くなり、深みを増し、洗練された。それはまず、デビュー作が彼らの周りを劇的に変化させ、自分達の強固な意志は間違っていなかった事と再確認し、自信が確信となり、おのずと作品に顕著に表れた結果なのだろう。そして今作のプロデューサー、御大ジョン・ポール・ジョーンズ(exレッド・ツェッペリン)によるところも大きいだろう。何故この組み合わせになったのかは、今時点では不明だが、"原始のロックン・ロールを生み出した張本人の1人"と"その原始ロックン・ロールに憧れ続けていたこの4人"、出会いは必然だったのだろう。5曲目、12曲目あたりはどこかZEPPを彷彿とさせ、懐かしくも感じたり。今作は、これ(=王道ハード・ロック)で充分なんだと思う。たぶん今現在の彼らは、彼らなりの意志の下、ただ"いい歌"を書いて、"バカでかい音"でプレイしている事に充実を感じているのだろう。言い換えれば、自分達自身の音楽的初期衝動に誇りを持ち、持続させ、ただ意のままに"ロック"し続けたいだけなのだろう。
 そんな今作、今後を含めた彼らのキャリアの中でも、重要なポイントとなりそうだ。激しいロック・シーンの変容の中で、大きな成功を手にするバンドもあれば、これといった注目を集めることも無く姿を消していくバンドも沢山いる。勿論、彼らは前者である。そして、そのロック・シーンの変容の中にあって、シーン全体を劇的に変えてしまう重要作品というのが5年、いや10年に1枚、必ず生まれてきた。今作はもしかしたら、そんな作品なのかもしれない。

Text by 大林 誠(大仁店)

『アウタ・サイト/アウタ・マインド』
ザ・ダットサンズ-J.jpg




ロムビアミュージックエンタテインメント
5月26日発売
CD
V2CP-184
¥2,520(税込)

ガレージ・リヴァイヴァルの代表格、そして本格派ハード・ロックをこよなく愛す彼らの2ndアルバム。今作も、脳天直撃の必殺ロックン・ロール・ナンバーがてんこ盛り!デビュー作で見せたあのロック魂と勢いは更に加速。まぶしすぎる全12曲(+ボーナス・トラック)!!

【ザ・ダットサンズ 日本オフィシャルサイト】http://www.imperialrecords.jp/intl/artistlist/artist/datsuns/

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