ARTIST PICK UP
ジェイク・シマブクロ
聴いた者すべてを夢の世界にいざなうスーパー・ウクレレスト、
ジェイク・シマブクロのニュー・アルバムが完成!
情熱のストリングスを紡ぐ男から目を離すな!
(初出『Groovin'』2004年6月25日号)
昨今のワールド・ミュージックというか民族楽器ブームは、遂にここ日本でもピークに達した感がある。今までもそれなりに支持者がいたジャンルではあるが、一方で敷居の高いアカデミックなイメージがあり、一般のリスナーに気軽に聴いてもらえるには至っていなかったのだが、美女、ハイテク、POP曲との融合をミックスさせたとあるスーパー・ユニットが状況を一変させてしまった。いまや弦楽器にほとんど触れたことのない人に平気で「ニ胡欲しいんですけど…。」と問い合わせを受けてしまうほどである。
演者が美男美女であるかどうかはさておいて、POPフォーマットで使われる楽器以外の物を使って、すばらしいテクニックを駆使してROCK、POPS系の曲を演奏することで民族楽器を身近に感じられるようになったことは事実である。そうは言っても最近になって知られるようになった中国・沖縄の民族楽器と違い、ウクレレはその時代ごとにウクレレを爪弾きたくなるお手本プレーヤーがいたものだが、現在のアーティストで真っ先にあげられるのは、そう、ハワイ州観光局TVCM曲でおなじみのジェイク・シマブクロである。
彼の3枚目のソロ・アルバムは、何とレコーディング・スタジオに日本のホテルのバス・ルームが使用されている。プロデューサー曰く、ナチュラル・エコーをかけるのに役立てたそうだが、本作はヴァラエティに富んだ、ジャンルの壁を軽く飛び越える作品に仕上がっている。
特にメロウAORからサーフ・ロック、ウェストコースト・ロック調ナンバーまでロック・オリエンテッドな作品が多く、ロック、POPSファンにも充分に楽しめる内容であり、カヴァー曲もジョージ・ハリスンの「ホワイル・マイ・ギター・ジェントリー・ウィープス」、山崎まさよしが元ちとせのために書き下ろした「ヒカルカイガラ」など聴き所も多い。
今年の彼はアメリカ本土への進出、ウクレレのルーツであるヨーロッパでの展開も視野に入れるなどワールド・ワイドな活躍が期待され、今まで多くのビッグ・スターを生み出した「日本から世界に羽ばたいた海外アーティスト」にジェイク・シマブクロも加えられそうである。
Text by 作山和教(宇都宮FKDインターパーク店)
『ウォーキング・ダウン・レインヒル』
SMJI
発売中
CD
[初回盤]DVD付 EICP-378〜9 ¥3,150(税込)
[通常盤]EICP-377 ¥2,940(税込)
ハワイ州観光局TVCM曲でもおなじみ、スーパー・ウクレレスト、ジェイク・シマブクロの3rdアルバムが完成。他の楽器とも積極的にコラボレーションを行い、ウクレレの枠にとらわれないそのサウンドは、ロック、ポップス・ファンも確実に楽しめる。
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『サンデー・モーニング』
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EICP-121/¥1,890(税込)
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【ジェイク・シマブクロ 日本オフィシャルサイト】http://www.sonymusic.co.jp/Music/International/Arch/ES/JakeShimabukuro/