MOTORWORKS

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MOTORWORKS

日本のポップ・ロックを支えてきた百戦錬磨のメンバーによる新バンド!
とびきりのメロディーとハーモニー、あふれる初期衝動が充満するアグレッシヴなバンド・サウンド!
この夏、MOTORWORKSに注目だ!

(初出『Groovin'』2004年7月25日号)

MOTORWORKS-A.jpg 石田ショーキチ氏の超アマチュア時代を知っている私に原稿依頼が来たのも面白い縁だ。17年も昔になるが、石田氏は某バンドでギターを弾いていて、ブルーのジャケットを着た細面の石田氏は当時も有名だった。周りのミュージシャン小僧と比べると1人大人っぽく、田舎のライヴ・ハウスではなかなかお目にかかれない、素人離れした雰囲気がクールでどこかジョン・レノンみたいだななんて思って見ていた。それから何年後か…、現AIRの車谷浩司氏とのユニットSpiral Lifeのギター&ヴォーカルとしてデビュー。数々のevergreenな名曲を世に送りだしてきたミュージシャンである(余談だが、Spiral Life時代から石田氏のラジオ・トークは、釣りとラーメンと車の事ばっかりだったな〜)。
 そんな石田ショーキチが「バンドをやりたい!」という衝動で結成したのが、今回紹介するMOTORWORKSである。超アマチュア時代を除いて、バンド活動をしたことがなかった石田氏が、方々に声をかけたのが始まりである。なんの準備もなく、それこそアマチュア・バンドのように自分達で練習スタジオを押さえて、カヴァー曲を中心にリハーサルを始めたのだそう。そんな中、昨年11月に石田氏が吉澤瑛師氏と寺田康彦氏と組んだユニットScudelia Electroのライヴで、黒沢健一氏と田村明浩氏が突如ステージ場に呼び出され、ビートルズの「Helter Skelter」等のカヴァーとナゾのオリジナル曲を披露。その時の感触、バンドの楽しさに手ごたえを感じたメンバーが「いっちょ本気でやってみようか」ということで、MOTORWORKSは本格始動となった。
 メンバーは、ギター&ヴォーカルの石田氏に加え、ヴォーカル&ギターには、L⇔Rのヴォーカル&ギターとしてデビューし、現在もソロやユニットなど精力的に音楽活動を行ってる黒沢健一氏、スピッツのベーシストとして現在も活躍中の田村明浩氏、そしてmodern-greyのドラマーとしてデビューし、Scudelia ElectroのサポートやRaff-Cussでもその手腕を振るっているホリノブヨシ氏の4人。さすが実力の持ち主ばかり、あれよあれよという間に、7月28日にマキシ・シングル『Speeder』でデビューが決定となったのである。まさにSpeederな人達、という訳なのだ(笑)!ちなみに、8、9月と3ヶ月連続でシングルとアルバムのリリースもすでに決定しているので、更に期待が高まるところである。
 そんなMOTORWORKSのデビュー・ライヴが先日渋谷クラブ・クアトロで行われ、私はラッキーなことに観ることが出来た。本人達曰く「30代半ばを過ぎた中年バンドだ!」確かに!技が光りまくっていた!! そして、今では伝説になりつつあるWITZレーベルの良き時代にフィード・バックしたような光景に「この人達と一緒に私は時を駆け抜けてきたんだな」と胸が熱くなった。この日のライヴでも、石田氏はやはり釣りとラーメンと車の話をしていた…(笑)。
 プロフェッショナルな人たちが為す仕事には、一定のリズム感とバランス感があると本で読んだことがあるが、石田氏が数々のシーンを経ても、なお変わらない彼らしいevergreenな名曲を作り続けているカギは、こんなトークからも伺える「変わらない」中にあるのかもしれない。17年前のアマチュア・バンド時代の石田氏の姿がふと甦った。いつまでも応援していますよ、先輩!

Text by 森田みき(玉川高島屋店)

『SPEEDER』
MOTORWORKS-J.jpg




Teenage Symphony/Dreamusic
7月28日発売
Maxi Single
MUCT-5007
¥945(税込)

MOTORWORKSは、30代半ばを過ぎた百戦錬磨の男たちが、本気で作ったバンドだ。新人バンドならではの初期衝動の喜びに溢れた音と、熟練したソング・ライティング&サウンド・メイキングの"妙"が聴けるはず。大いに期待して聴いて欲しい!

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