ゆず

SPECIAL SELECTION

ゆず

子供も大人も一緒に楽しめる、それがゆずの音楽!最新作にも笑顔と元気がいっぱい!
かけがえのないひとつ、ひとりが集まって、大きな「1(one)」になろう!
これからスタートするツアー「1 〜one〜」も、今作でさらに盛り上がるハズ!

(初出『Groovin'』2004年8月25日号)

ゆず-A.jpg 「あの日描いた夢の地図見つからなくても〜、もっと素敵な夢を君と描けばいい〜♪」とスタートした「ゆずの体育館ツアー2004 夢の地図」にも参加した私。恒例の体育館ツアーへの参加も今回で3年目となった。始まる前にみんなで行うラジオ体操にも何のためらいもなくなった。警備のお兄ちゃんたちがこっちを向いて同じように体操しているのも当然の光景となった。ずっと「若者が聴く音楽」と遠慮気味だった(すみません)が、ひょんなきっかけで「ゆずワールド」へ足を踏み入れたのが3年前。今や私はゆずが大好きなんである。
 というわけで、いかに彼らとその音楽が親しみやすく素晴らしいかということを、最新アルバム『1(one)』 をご紹介しながら語らせていただこうと思う。
 ギターとハーモニカと歌、というシンプルな構成のゆずらしいナンバー「わだち」で幕をあける今作。力強く響き渡るメロディーがすべての「ひとりひとり」の可能性と命の尊さを教えてくれる「1」や、胡弓とヤンチン(中国の伝統楽器で「揚琴」と書く)の音色がゆったりとした時間の粒までをも感じさせる穏やかで優しい「白鳥」など…ゆずらしさがめいっぱい詰まった清々しい作品だ。
 前向きな歌詞と明るいメロディーが自然に流れ込んでくるミディアム・ナンバー「嘘っぱち」、軽快でコミカルな「シュミのハバ」、「夢の地図」同様に山本拓夫氏がブラス・アレンジしたカラフルなソウル・サウンドが光る「積み木ゲーム」では、岩沢ならではの視点が興味深い。彼の作品はタイトルから内容が予測し難く、いつも新鮮な驚きをくれる。グリコ"ポッキー"CMソング「歩行者優先」も「?」と思って聴いてみて「おお!」と納得させられたし、それが毎回楽しみだったりもする。
 対照的に、北川作品はストレートなものが多い。「シュミのハバ」との両A面でリリースされた「桜木町」は彼らの地元横浜を背景に、別れと思い出を綴ったキュンと胸が鳴るラヴ・ソング(この「桜木町」、そしてNHKアテネ放送テーマソング「栄光の架橋」は初の外部アレンジャーでもある松任谷正隆氏によってアレンジされている)。「命果てるまで」は、元J(S)Wの宮田和弥のバンド"ジェット機"がサポートで参加。なるほど、かつてのJ(S)Wのライヴ同様に"たてのり"の気持ち良さがたまらない1曲だ。そんな風に、常にパワフルで前向きで、笑顔をたやさない彼の人柄をまんま表した曲の数々には、聴く度に顔がゆるんでしまう。
 ゆずの作品は常にヴァラエティーに富んでいる。それは2人の絶妙なコンビネーションの成せる技。例えるならば"翼君と岬君"、"近藤勇と土方歳三"、はたまた"やすきよ"にも通じるものがある。作品も素朴ながら、人にとってとても大切な事を歌っている。10代〜20代の若者だけではなく、小さな子供にもわかるように易しい言葉で、さらに彼らよりも上の年代にまで響くように真剣にまっすぐに…そんな彼らを中心にして生まれた1つの大きな丸い輪(和)。その輪(地球)はみんなが描いた「夢の地図」を乗せてまわり続ける。やがてその上にはいくつもの栄光の橋が架かっていくだろう。実際に彼らが夢を実現させたように、すべての人に可能性がある。今作『1』はそのことを教えてくれる大きな意味を持ったアルバムだ。

Text by 二宮万里(編集部)

『1』
ゆず-J.jpg



SENHA&CO.
9月15日発売
CD
SNCC-86909
¥3,000(税込)

「体育館ツアー2004 夢の地図」 真っ最中のゆずが約1年半ぶりとなるニュー・アルバムをリリース。両A面シングルやポッキーCM曲、NHKアテネ放送テーマソングはもちろん、2人の個性がめいっぱい表現された素晴らしい出来映え!10/9からスタートする「体育館ツアー2004 1〜ONE〜」が今から楽しみになること間違いなし!

【ゆず Official Website】www.senha-yuzu.jp/

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