吉川晃司

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吉川晃司

デビュー曲「モニカ」から、20年…。
吉川晃司、記念セルフ・カヴァー・ベスト・アルバムをリリース!
3ピース・サウンドをベースに、名曲、代表曲の数々へ新たな命を吹き込む!!

(初出『Groovin'』2004年8月25日号)

 1984年2月1日「モニカ」で衝撃のデビューを飾った男がいた。そう、吉川晃司だ。あれから20年。彼は休むことなく走り続けてきた。もちろん、今も既成概念を打ち砕き、現状に満足せず走り続けている。彼の座右の銘である「蘭心竹生」(気高く、そして力強く生きる)のようにだ。生まれてきた子が成人になるだけの時間を走り続けてきた彼に、幼少の頃からボクは"常に何かと闘い続けている"印象を受けてきた。デビューした頃の彼が、テレビの歌番組の中で「にくまれそうなニュー・フェイス」「You've got a chance」など歌いながら、いつも暴れていた姿を今でもはっきりと覚えている。カッコ良い楽曲を歌うというスタンスのアイドル。しかし、ブラウン管の中の彼はアイドルの枠におさまりきれないほどの華やかな、そして過激なパフォーマンスでその意図されたイメージより、はるかに多くの人を魅了していた。「すげーカッコいい!!」小学生のボクにはそう映っていた。テレビの歌番組の減少とともにその後、彼の姿を観る機会が減っていったが、布袋寅泰とのユニットCOMPLEXを結成し、さらに"カッコいい"に磨きをかけて、高校生になっていたボクに大きな衝撃をあたえた。2年という短い活動を終え、ソロに戻った彼は本格的なセルフ・プロデュースを開始。「せつなさを殺せない」「KISSに撃たれて眠りたい」「VENUS〜迷い子の未来〜」「BOY'S LIFE」等のヒットを飛ばし、ロック・アーティストとしてのイメージを確立させた。その後は、完成度の高いアルバムを作り続けると同時に、Liveにも力を入れた活動をしている。近年では並行して映画にも出演し、独特なアクターとして再びスクリーンの世界にも活動の幅を広吉川晃司-A.jpgげた。そして、デビュー20周年となる今年7月には、村上"ポンタ"秀一をドラムスに、後藤次利がベースという最高のリズム隊と共に、本人ヴォーカル&ギターの3ピース・バンドで前代未聞のツアーを敢行し、新たな伝説を作り上げた。
 そして、この記念イヤーの目玉になるのが"セルフ・カヴァー・ベスト・アルバム"である本作だ。ここまで挙げてきた楽曲はもちろん、代表曲の数々が現在進行形の吉川晃司サウンドとして新たな命を吹き込まれ収録されている。しかも初回限定盤は、ライヴ・ベストCD付きの3枚組というヴォリュームというから凄い。聴いた印象をそのまま述べると、全体的に余分な音を削ったという印象。いうなれば"3ピースだからこそのタイトさ"をもったアレンジに各曲が再構成され、原曲の良さを保ちながらもカッコ良さは120%増量といった感じになっている。セルフ・カヴァーにありがちなのが、原曲への本人の強い思い入れとリスナー(ファン)の求めるものとのギャップ。このギャップが大きく出てしまうとリスナーにとって歓迎せざるセルフ・カヴァーとなってしまうが、そのようなマイナ・スイメージ的な要素はない。原曲を愛する人たちが充分納得できるアレンジとなっているのだ。また「Tokyo Circus VS Pretty Doll」等数曲は、ライヴ音源よりセレクトされているのも嬉しい。"カッコいい"男は、20年経ってもやはりカッコよく、そしてきっと40年後もより"カッコいい"男なのだろう。常に闘い進化し続けている男、吉川晃司の2004年現在の最高のアレンジと究極のサウンドによるこのベストは、ベストを超えたスーパー・ベストだ!!

Text by 常盤安信(横須賀佐原店)

20th. Anniversary Self Cover Best Album 『Thank You』
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徳間ジャパンコミュニケーションズ
9月8日発売
CD
[初回盤](3枚組)TKCA-72710 ¥4,500(税込)
[通常盤](2枚組)TKCA-72715 ¥3,500(税込)

デビュー20周年を迎える吉川晃司の記念セルフ・カヴァー・ベスト・アルバム。デビュー曲「モニカ」をはじめとする名曲24曲に加え、初回盤はレア音源を収録したライヴ・ベストCDが付いての3枚組!3ピース・サウンドをベースに、原曲の良さを保ちつつ、カッコ良さ120%増量の好カヴァー・アルバム!

【吉川晃司 OFFICIAL WEBSITE「K2 NET CAST」】http://www.kikkawa.com/

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