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ザ・ハイロウズ
もはや日本のロック界 "無敵の存在" ザ・ハイロウズ、
待望の8枚目のオリジナル・ニュー・アルバム『Do!! The★MUSTANG』をリリース!
ハイロウズと一緒に "ずっとロック、もっとロック" だ!
(初出『Groovin'』2004年8月25日号)
ハイロウズが結成されて約10年。今年はハイロウズの歴史のなかでも記念すべき年になりそうだ。思い起こせば、ブルーハーツ解散直後の日比谷野外音楽堂のあるイヴェントで、ヒロトとマーシーが新バンド"ザ・ハイロウズ"としていきなり登場した時は、かなりの衝撃を覚えた。そんな結成時の初期衝動を今でも持続し、ずっと走り続けている稀有な存在であるハイロウズが、自身のレーベル"HAPPYSONG RECORDS"を設立して、6月9日(ロックの日)にマキシ・シングル『荒野はるかに/ズートロ(69バージョン)』とDVD『Puttin' on the Style』を同時リリース。こちらのDVDは、昨年9月に行われたハイロウズが英米のミュージシャンを招いて行う自主イヴェントの第3弾の模様を収録したもの。トム・ロビンソン、ジョナサン・リッチマンに続いて招かれ、ジョン・レノンが最初に組んだバンドであるザ・クオリーメンが主役のイヴェント。ハイロウズのクオリーメンに対するリスペクト溢れる作品となっているので、ハイロウズ・ファンは必見。ちなみにこの時のライヴでは、ヒロトが相当テンション高く凄まじかったことと、クオリーメンのベースが調先人なのが見所。そして7月21日には、今年2枚目となるマキシ・シングル『砂鉄』を早くもリリース。間髪入れずの怒濤のリリース、カップリングの「ヤゴ」「ただ一人の男」も秀逸な仕上がりと、アルバムへの期待が高まっていった。
そして9月1日、オリジナルとしては前作『angel beetle』以来、1年10ヶ月ぶりとなる8枚目のニュー・アルバム『Do!! The★MUSTANG』が発売される。肝心のアルバムの中身はというと、キーボードの白井氏が抜けてしまった事もあり、今までのアルバム中でよりギターの音が良く耳に入ってくる。ヒロト作品が7曲、マーシー作品が7曲とバランス良く全14曲収録されているが、個人的なフェイヴァリットは、1曲目「ゴーン」と2曲目「砂鉄」(どちらもマーシー作)。余談ではあるが、シングル『荒野はるかに/ズートロ(69バージョン)』に収録されている「64,928−キャサディ・キャサディ−」は、マーシーが久しぶりに自らヴォーカルを担当した素晴らしいナンバー。ファンはマーシーが歌うのを待っていただろう。この曲がアルバムに収録されなかったのは少々残念だったが、未聴の人は是非シングルを買って聴いてみて欲しい。3曲目「ノロノロ」は、軽快なナンバーでライヴでも非常に盛り上がる楽曲。シングルでもある「ズートロ」は、これぞヒロト!といえるナンバーといえよう(ちなみに"ずっとロック、もっとロック"と歌っているという解釈で良いのだろうか?)。その他にも「アネモネ男爵」「ザリガニ」「たつまき親分」など、タイトルだけでは訳がわからないユーモアたっぷりのハイロウズらしい楽曲が盛りだくさんに収録されているので、楽しみにしていて欲しい。
やはり、ハイロウズの何が良いかというと、ピストルズやクラッシュに代表されるパンク・ロック的な佇まいのカッコ良さだけでなく、作品の中にユーモアが感じられることが多く、何より常にメンバー自身が楽しんで音楽を演っている、って事なんだろうな。
Text by 上原哲也(竜ヶ崎店)
『Do!! The★MUSTANG』
BMGファンハウス
9月1日発売
CD
BVCR-11063
¥3,059(税込)
ハイロウズ自身のレーベル"HAPPYSONG RECORDS"設立後、初の記念すべきフル・アルバム『Do!! The★MUSTANG』がリリース。シングル「荒野はるかに/ズートロ」「砂鉄」を含む全14曲収録。ロック・ファン待望の1枚。1曲目「ゴーン」からガツンとやられるぞ!
【ザ・ハイロウズ オフィシャルサイト】http://www.high-lows.net