槇原敬之

ARTIST PICK UP

槇原敬之

「いつか」「どこか」ではなく、誰もが「今」「ここで」精一杯。
自分らしく生きることを深く尊敬し、讃え合う…これぞマッキー流"cELEBRATION"!
7月に行われたオーケストラ・コンサートを収録したCD&DVDが同時発売!!

(初出『Groovin'』2004年11月25日号)

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 「僕は13歳の時から宅録をやり始めたんだけど、その当時からオーケストラを生で観たりすると"こういう音がシンセサイザーでも出たらいいなぁ"なんて思いながら、色々と悩んで工夫してみたりもしていたし…だからこういう編成の中で歌わせてもらえるのはすごい嬉しいことです」(槇原談)。
 平成16年7月3日の日本武道館。マッキー自身初の試みとなる89名のオリジナル・シンフォニー・オーケストラとの競演「cELEBRATION」、"日々の些細な事でも喜びが感じられたらお祝いしようよ!"そんな意味が込められているコンサート・タイトルに私は胸を躍らせていた。私は幼少の頃から武道に勤しんできたが、日本武道館の床を踏むのは初めてであり、まさに"夢の場所"であったので、余計に感慨深いものがあった。クラシックのコンサートをオペラ・ハウスで待つような緊張感、だけどマッキーのコンサートを心から楽しめそうな期待度MAX200%で、薄暗く巨大な空間の空気は次第に大きな歓声に包まれていった。オーケストラの壮大なスケールの演奏に包まれながらも、マッキーの聴き馴染んだ歌声は不思議と調和しあい、お互いを高め合っているかのように奏でられていった。途中、80人のコーラス隊が加えられ、会場は少しずつヒート・アップしていった。やはり圧巻だったのは初めて本人が歌う「世界に一つだけの花」である。もはや国民の誇るべき愛唱歌であろうこの曲のイントロが流れた瞬間、張り裂けんばかりの歓声と共に武道館にいる全ての人間のエネルギーを集約させたかのような、美しく、大きな波動を生んでいった。このような新たなる感動を最後まで充分楽しませてくれながら素晴らしい宴は幕を閉じていったのである。終了後、関係者だけでの軽い打ち上げの場所でさえでも、マッキーは長丁場のコンサートの後にもかかわらず常に笑顔で場を盛り上げてくれた。「コンサートどうだった?良かったっしょ?」未だ興奮が冷めず、汗ばんだ顔で彼は私に話しかけてくれた。「はい、最高でした。私の住んでいる田舎の町でもあなたのニュー・アルバムを楽しみに待っている人がいっぱいいます。これからも頑張ってください。」と半べそをかきたくなるような面持ちで私は思いを伝えた。「ありがとう。任せてよ!」100%スマイルで彼は答えてくれた。
 多くの武道家達の熱戦を伝え続ける日本武道伝統の聖地「日本武道館」。武道家が勝ち負けを超えた境地を迎えた時、そこにはお互いの対話と調和があるのだ、という。あれだけのオーケストラ、コーラス隊、そして観客。すべてを調和させてしまうマッキーは、"真の武道家?"なのかもしれない。

Text by 押尾武史(すみや本社商品部 オーディオソフト・グループ)

『cELEBRATION』
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東芝EMI
発売中
CD(2枚組)
TOCT-25540〜1
¥3,400(税込)

2004.7.3に日本武道館で行われたコンサート「cELEBRATION」。89名のシンフォニック・オーケストラと80名のコーラス隊からなる壮大なスケール。オシャレ?だけどやっぱり"マッキー"、心温まる素敵なライヴCDです。本人のインタヴューを収録したCD-EXTRA仕様。

『cELEBRATION』
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東芝EMI
発売中
DVD(2枚組)
TOBF-5340〜1
¥5,800(税込)

2004.7.3に日本武道館で行われたコンサート「cELEBRATION」の模様を収録。オーケストラとの競演という貴重な映像がDVD化。「世界に一つだけの花」はやはり見所!また、マッキーの本番までの180日を密着した「Road to "cELEBRATION"」も収録。

【槇原敬之 公式サイト】http://www.makiharanoriyuki.com/

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