THE BOOGIE JACK

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THE BOOGIE JACK

名古屋発THE BOOGIE JACKがフル・アルバムをリリースッ!!
世の中に疲れてしまった人、擦り切れてしまった人へ…。
そんな人たちへ届けたい彼らのピュアなサウンドは、まさにバンド系癒しミュージック!?

(初出『Groovin'』2004年12月25日号)

BOOGIE JACK-A.jpg 名古屋出身の4人組バンド、THE BOOGIE JACKがフル・アルバムを遂にリリース!彼らは2000年に名古屋で結成され、年間100本以上に及ぶライヴ活動を展開している。つまりは、およそ3日に1回はライヴをしている計算だッ!
 このバンド知っていました?? 実はインディーズ時代にも、シングルやミニ・アルバムなど数多くの作品をリリースしてるんです。更に色々なコンピレーション盤にも参加。意外とコンピレーション盤って色々なバンドを一度に楽しめるし、新しい発見とかもあるんですよね。そんな作品の中でも、多くの人々を惹き付けたのが、このTHE BOOGIE JACKなんです。更に自主企画のライヴ・イヴェントは、名古屋以外に東京でもチケットがソールド・アウトになるほど大盛況!ってかね、インディーズのバンドがライヴをソールド・アウトにするのって、かなり大変なコトなんですよ。中にはインディーズのバンドでも、とてつもない知名度のバンドもいるわけです。例えば、モンゴル800。彼らはモロにインディーズなのにポップ・ミュージック・リスナーにも認知されていますよね?そんな彼らのライヴも毎回ソールド・アウト。そういうバンドもいるわけです。…と、話は逸れてしまいましたが、インディーズ・シーンが盛り上がる中、THE BOOGIE JACKもインディーズ時代に確固たるファン層を築き上げて、今年メジャー・デビュー。シングル2枚をリリースして、今作へと繋がってきたのです。
 肝心の今作の印象は「青臭さ」かな(もちろん悪い意味ではなく!)。何か「初々しい」というか。多くのアーティスト(バンド)がインディーズからガンバってメジャーで活躍しているわけですが、徐々に変にメジャー感が備わってきちゃうコトってあると思うんですよね。無理している感が出てきちゃうというか。その点今作を聴くと、バンドを始めた頃の初々しさ、純粋に「音を楽しむ」というコトが伝わってくる。そして彼らの素朴な言葉にも耳を傾けてみて欲しい。「もう少し もう少しで君に架かりそうだ」と歌う「君へカケル」から始まり、切ない心に揺らぎながらも素直に「君に恋している」と呟く「バナナベンチ」で終わるのですが、この2つは対になっているんです。そこで歌われるのは、時を刻みながらも変わらぬ「君」への思い。この「君」とは誰なのか?それは分からない。でも、逆に誰でもあるという事。そこには素朴だけど、心にストレートに響く言葉があるのです。年を重ねると失われる「素朴さ」。それを思い出させてくれる楽曲たち。例えば、お金に不自由なく値段の高いプレゼントをいっぱいくれるよりも、一生懸命働いてプレゼントしてくれた1つのものの方が嬉しいし、大事にすると思うんですよね。つまり、むやみに洗練されたものよりも、少しくらい形が悪くても心に響くものがある、というコトだと思うんです。どうですかね?
 彼らはインディーズという環境でライヴ活動を行い、多くのファンを獲得してきました。そして満を持してメジャーに移籍してきた訳ですが、そこには、自分たちのスタンスをしっかりコントロールしながら、それを貫こうとする彼らの強い意志が感じられます。日常で疲れきった多くの人々を、その「初々しさ」で優しく包み込む彼ら。彼らの年間のライヴ・スケジュールは、多くの人を等身大のリアルな自分たちで励ましてあげたい、という気持ちの表れなのだと思う。その気持ち、何時までも忘れないで欲しいッ!

Text by 野村 翼(鎌倉深沢店)

『黄金ミュージックツリー』
BOOGIE JACK-J.jpg




ポニーキャニオン
発売中
CD
PCCA-2110
¥2,900(税込)

名古屋から、とんでもなくピュアなバンドが登場!その名もTHE BOOGIE JACK!インディーズでも地道なライヴを積み上げ、そのピュアさで多くの人々を癒してきた彼ら。遂にメジャーからフル・アルバムをリリース。みなさん、癒されてください!!

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