吉川晃司

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吉川晃司

昨年デビュー20周年を迎えた吉川晃司が放つ、ニュー・シングル!
音楽活動以外でも精力的に活動してきた彼が贈る、大人のミディアム・ロック・バラード。
このリリースを最後に充電期間に入る、彼の「今」がこの曲に込められている…。

(初出『Groovin'』2005年1月25日号)

吉川晃司-A.jpg ホント、世の中は便利になった。まだ僕が子供の頃は、お正月に営業しているお店なんか無かったから、年末になると、いろいろな食材を買いだめしたりして、さぁ正月を迎えるぞーっていう気分で盛りあがったものだ(お菓子もたくさん買ってもらえたしね)。当たり前のように、元旦は、ゆったりとつまらないTVを見ながら家で過ごし、ずっと、おせち料理と雑煮で飽き飽きし、コマーシャルで流れるカレーが食べたいと思いながらも、2日もやっぱりおせちと雑煮で、3日目にやっと鍋になるというパターンを恨めしく思っていた。とはいえ、子供心には退屈で飽き飽きする部分はあったけれど、その不自由さの中で、いろいろな工夫をして過ごすのが楽しくもあったような気がする。もちろん、一番楽しかったのは、もらったお年玉を、デパートの営業が始まる3日まで、あれこれ買おうと思い悩みながら過ごすことだったけれど(笑)。それが子供の頃の僕にとってのお正月だった。今では元旦からいろいろなお店が営業し、世の中は普段とあまり変わらない生活をしている。もしかしたら、昔と変わらないお正月気分は「爆笑ヒットパレード」で味わうくらいかもしれない…って、これは言い過ぎか(苦笑)。
 そして、CD屋もホント便利になった。「モニカ」の替え歌を歌って喜んでいた高校1年の頃、僕は本格的に音楽に目覚め始めたのだけれど、今では比較的簡単に手に入るインディーズ盤は、当時の地方の街のレコード屋では、なかなか見かけなかったものだ。もちろん、レンタル屋さんにも置いていないから、聴く為には買うしかなかったし、唯一、それらを扱っているお店が1軒だけあったので、毎週土曜の放課後には足繁く通って、貴重な1枚を探すのがとても楽しみだった。だから当時の僕は、少ない小遣いと弁当代を購入資金にあて、やっとの思いで手に入れた貴重なレコード全てを(一部無理矢理)楽しんでいた。一部無理矢理っていうのは、やっぱりインディーズ盤の情報は雑誌の「文字」でしか得られないから、ジャケ買いをして失敗もし、音楽についてたくさんの勉強をさせてもらった…(苦笑)。
 あれから20年…。僕はCDを売る立場になっていて、「モニカ」を歌っていた吉川晃司は20周年を迎えるキャリアとなった。昨年からこの20周年を祝うべく、3ピース・バンド・ツアー、セルフ・カヴァー・ベスト・アルバムの制作と精力的な活動を行ってきた吉川晃司。インテリな"ワル"っぽい雰囲気を醸し出す彼を、TVや雑誌など様々なところで見掛けた。そして30代最後となる2005年を迎え、20周年の締めくくりとして2月1日に初のミディアム・バラード『狂った太陽』をリリースする。精力的な活動を経て辿り着いたのは、尖った大人にしか表現出来ないメロディーとグルーヴだったという。そんな彼の「今」を表現した真骨頂的作品、このリリースを最後にしばらく充電期間に入るとの事なので、ファンのみならず聴き逃せないところだ。
 映画「レディ・ジョーカー」やTV出演など、音楽活動以外にも精力的に活動してきた彼は、この先一体どこへ進もうとしているのだろうか?COMPLEX復活などの噂も飛び交う中…今後の動向にも注目していきたい。

Text by 松浦正徳(函南店)

『狂った太陽』
吉川晃司-J.jpg




徳間ジャパンコミュニケーションズ
2月1日発売
Maxi Single
TKCA-72780
¥1,260(税込)

"日本一ピンクのスーツの似合う男"、吉川晃司のニュー・シングル。昨年デビュー20周年を迎えた彼の、大人による大人の為のミディアムなロック・バラードに仕上がっています。今後は、しばらく充電期間に入るそうなので、ファンは聴き逃さないように!

【吉川晃司 OFFICIAL WEBSITE】http://www.kikkawa.com/

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