JUDE

ARTIST PUCK UP

JUDE

JUDEのニュー・アルバムが早くも登場!
パンク・ロック・モードに突入したJUDE。今作でももちろんスパーク!
バンドが一丸となった音を聴けッ!

(初出『Groovin'』2005年6月25日号)

JUDE-A.jpg ベンジーこと浅井健一の最近の創作意欲はスゴい!2004年9月にJUDE名義でアルバム『Zhivago』を、同年12月にはシングル『Silvester&Johonny K』を発表。更には今年3月にSHERBETS名義でもアルバム『Natural』を発表。そして6月22日、JUDEとしてニュー・アルバム『Electric Rainbow』をリリースした。
 ここまでの創作意欲を引き起こした原因は、JUDEの前作のアルバムから参加している若きドラマー、城戸紘志の存在だろう。城戸のパワフルなドラムに触発されたベンジーは、パンクの初期衝動にガツンとやられたのだろう。今作では今まで以上に激しいナンバーを収録。前作からのパンクの初期衝動、アグレッションを引き継ぎつつ、よりギュッと凝縮してスパークしている。1曲目からロカビリー好きなベンジーらしい、あのフレーズ!強烈なドラムの2ビート!図太いベース!コレだよ、コレ!という感じで大喜び!
 そして、私が一番気に入っているのが「ROCK SHOW」。タイトルからしてヤバくないですか!? 実際に聴くとその予測は確信に変わる。彼が歌っているのは、初めてロックのライヴに行った時の高揚感。興奮しながらライヴ・ハウスに行き、初めて体感するライヴ演奏。自分の好きな曲やってくれるかな、なんて考えたりする「少年のロックへの憧れ」を、この曲から感じるのである(エッ?私だけ?そうじゃないコトを祈るばかり…)。
 またこの曲と対に感じてしまう曲がある。それは「本当の世界」。「どんなに世界が 人が狂っていても そのままでいい 本当の世界は優しくて 明るいんだよね」とベンジーは歌う。この2曲から私が感じたストーリーはこう…<少年はロックに憧れ、のめり込んでいく。でも、大人になるにつれて世界の汚い部分に気付いてしまう。でも、彼は信じているのだ。本当の世界はもっとピュアで優しいものなんだ>と…。
 他にもセッション風のインスト、フォーキーな曲、スパニッシュ・ギターっぽい曲やバラードと多彩な内容。ベンジーの歌声はどの曲においても輝いている。バンドが一丸となって作られた名盤、是非とも聴いてみて欲しい!

Text by 野村 翼(鎌倉深沢店)

『Electric Rainbow』
JUDE-J.jpg




SEXY STONES RECORDS
発売中
CD
VKCJ-33
¥3,000(税込)

浅井健一率いるJUDEが、前作から1年も経たないうちにニュー・アルバムをリリース。前作で表れ始めていたパンクの初期衝動性が、今作ではよりスパークしている。メンバー同士ががっちり固まって、バンド全体が勢いに乗っている印象を強く受けるロック・アルバムだ。

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