KREVA

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KREVA発『愛・自分博』、堂々開催決定!?
巨大マンモス級の神秘的?芸術的?? HIP HOP、ここに見参!
貴方もここにやってKREVA???

(初出『Groovin'』2006年1月25日号)

いつの時代もジャンルに限らず、音楽のムーヴメントはいつの間にか誕生する。ROCK、SOUL、HIP HOP…。そのうちそのスタイルのようなものがいつの間にかひとり歩きしはじめ、世の中のイメージは固定化していく。「ROCKは〜でなくてはならない」「〜らしくない」などと…。もとは自由な音楽を表すための表現のひとつであったものが、知らないうちに教科書を渡されてしまったような?感覚に陥っているように感じる。このようなことを我々は気づかないうちに何回も繰り返してきているのである。そしていつか思ってもいなかったレッテルを背中に貼られることになる。「使い捨てのPOPS」…そんなPOPS氷河期の真っ只中のアーティストの1人であるKREVAが、待望のセカンド・アルバム『愛・自分博』をリリースする。
ファースト・アルバム『新人クレバ』を引っさげた後のKREVAの活動は、彼のソロ活動のきっかけとも言うKREVA-A.jpgべき"KICK THE CAN CREWのブレイク"を払拭するかのように、自らの生んだムーヴメントをさらに煽っていった。しかし今作の驚くべき出来映えを聴いた時、「力み」みたいなものの感覚が全く感じられないどころか、濃いHIP HOPファン以上に、普通のJ-POPリスナー達こそが充分に楽しめるPOPS作品として受け止めることが出来ると私は実感した。最近のHIP HOPの傾向としては、全体のヒット・チャートの盛り上がりがHIP HOP畑のアーティストで網羅されてきたことによって底辺が広がった反面、より深い部分を追求しようとするアーティストの思いが強ければ強いほど、J-POPシーンからは敬遠され、ある種のジレンマに苛まれているようにも感じていた。恐らくこのような煮え切らない一般的な感覚を、最近のHIP HOPアーティストや、リスナー達はより強く感じていたのではなかろうか?そんなインチキだらけの世界の中にあえて"インチキ上等!"といった気合で、KREVAはぶつかっているように思えてならない。この冬ブレイクしたシングル「国民的行事」を代表とした、何処か聴き覚えのある曲のサンプリングや、聴きやすいPOPセンスの散りばめ方、思わずニヤけてしまいそうな韻の踏み方など、まさに職人技とも言うべきKREVA流の独特な世界なのだろう。
 "〜らしさ"を押し付けるのではなく、あくまで自分流のスタイルをリスナーと共に創りながら楽しんでしまっているKREVAの新作『愛・自分博』は、そのタイトル同様「冷凍マンモス」を拝むような?衝撃の感覚を楽しめる作品ではないだろうか?

Text by 押尾武史(三島店)

『愛・自分博』
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Knife Edge/Pony Canyon
2月1日発売
CD
[初回限定盤]DVD付 PCCA-02222 ¥3,150(税込)
[通常盤]PCCA-02223 ¥2,940(税込)

KREVA、待望のニュー・アルバムが遂に登場。ヒット・シングル「イッサイガッサイ」「スタート」「国民的行事」を含め、様々なジャンルからの影響が随所に現れる遊び心いっぱいのアルバム。まさに"POPS職人KREVA"の真骨頂を体感できる内容。初回盤は「愛・自分博 映像館」と題したシングルのPVやメイキング等を収録したDVD付。

【KREVA オフィシャルサイト】http://www.kreva.biz/

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