RIP SLYME

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RIP SLYME

RIP SLYME、2006年第1弾シングルをリリース!
甘さに隠れた苦みの罠…!? 寒い冬、冷えた体に魅惑の"Hot chocolate"、一杯いかが?
c/wには、MTV MASH-UP企画の「FUNKASTIC BATTLE」を収録!

(初出『Groovin'』2006年1月25日号)

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 RIP SLYME、何と1年3ヶ月ぶりのニュー・シングルである。タイトルは「Hot chocolate」。ホット・チョコレート…まだまだ寒さ厳しい毎日が続く中、このタイトルの響きだけで、冷えた体がポカポカあったかくなるような気分である。ホット・チョコレートは、固型のチョコレートを溶かした純度100%の甘〜い飲み物。ヴァレンタインも近づくこの時期、ホット・チョコレートの純度と同じく、ピュアなハートもソワソワとLOVEモード。RIPらしく"さりげなく"季節感を出した、この時期ピッタリのナンバーが届けられた。
 甘くて美味しい人気者のお菓子、チョコレート。けれど実は罪深い味である。とろける甘さにニヤリとしながら、やんわりと舌を刺激するカカオの苦み。舌にまとわりつくトロ〜リとしたしつこさもまた、喉が乾くくせにもう1粒…なんて後引く舌触り。そして味わえば味わうほど、魅惑の香りが口いっぱいに広がるのである。この味覚の駆け引き、かく乱作戦にチョコレート好きはまんまと翻弄されてしまうのである。そう、大好きなあの人のキュートな笑顔にまんまとまどわされるように…。そう思うと、"チョコレート"と"LOVE"の成分は似ているかも…。いや、同じなのかもと「Hot chocolate」を聴くと思ってしまう。「チョコレート=LOVE」の方程式にのっとった韻の踏みっぷり、ダジャレ張りのゴロ合わせの言葉遊びは、彼らのキャリアを思えばもう神業の域で痛快爽快に畳みかけてくる。けれど一見爽快に見せかけておきながら、ここで描かれているLOVEは、ピュアというよりはアダルト&セクシーなLOVE。ビター風味も楽しんじゃう豊潤な甘さを加味した4人それぞれのLOVEが絶妙なMCによって紡がれている。恋の駆け引き、決戦の幕開けを告げる力強いタムのループがド頭から強烈なインパクトを放ち、ワイルドな印象。鼓動のように刻まれるビートが「虎視眈々」という歌詞にピッタリと感じてしまうほどだ。このビート、一見単純なループにも感じるが、コロコロと七変化するような印象を受けるのはきっと、4人のMCが持つ世界観を際立たせながら、互いを昇華させ、楽曲に厚みを持たせるからなのだろう。また、今作でもホーンを中心に生楽器をふんだんに起用し、ブラス・サウンドが時におどけたファニーなムードも作り出すなど楽曲を盛り上げる。チョコレート級に甘くスリリングな純度100%のRIP SLYMEの味わい、ぜひともご賞味頂きたい。
 そして本作のc/wには、SUのトラックによる「slowdown」の他に、すでに超話題となっている"MTV MASH-UP"企画で実現した、HOTEIとの奇跡のコラボレーション作「FUNKASTIC BATTLE」を収録。それぞれ既存の曲であり代表曲である「FUNKASTIC」と「BATTLE WITHOUT HONOR OR HUMANITY」(映画「キル・ビル」のテーマ曲)が、両者をよく知る福富幸広氏の手によって、見事なまでの化学反応を成し遂げ極上トラックが誕生した。RYO-Zの弾丸MCに誘われて始まるHOTEIのギターによるブレイク・タイムはまさに鳥肌モノ。これほどまでにロックとヒップ・ホップの融合を快感に思ったのは初めてである。この圧倒たる存在感は、もうc/wという位置づけでは括れない。3曲入りのミニ・アルバムといって過言ではない充実作、心して味わって欲しい!

Text by 浜田幸子(編集部)

『Hot chocolate』
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ワーナーミュージック・ジャパン
発売中
Maxi Single
WPCL-10250
¥1,200(税込)

RIP SLYME、2006年第1弾シングルをリリース!今回のコンポーザーはPES。シャープ&ワイルドに響くタムのループとブラス・サウンドが気持ちいい!c/wには、MTV MASH-UP企画の「FUNKASTIC BATTLE」を収録!初回盤は豪華チョコレートパッケージ仕様。

【RIP SLYME OFFICIAL HP】http://www.ripslyme.com/

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