HIGH and MIGHTY COLOR

もう誰にもこの勢いは止められない…。
キャッチーかつヘヴィ、へヴィかつポップ。
このアルバムを聴いて、ハイカラの"今"を感じてください！

（初出『Groovin'』2006年3月25日号）

　2005年の音楽シーンに突如彗星のごとくデビューし、メジャー・デビュー・シングル「PRIDE」がオリコン初登場2位という快挙を達成。その後ロング・セラーとなり、売上枚数30万枚を突破!! ここまで書けばほとんどの方がお分かりだろう。そうHIGH and MIGHTY COLORだ。沖縄発、ヘヴィネスとポップネスが共存する♂♀ツイン・ヴォーカルを擁するハード・ポップ・バンド。通称「ハイカラ」である。
　HIGH and MIGHTY COLORは、マーキー（Vo）以外のメンバーで活動していた「アンチノブナガ」が母体となって結成。バンド・コンテストに出ては数々の賞をさらい、10代にして県内随一のテクニックとライヴ・パフォーマンスを併せ持つ、実力派へヴィ・バンドとして名をはせたのである。しかし「アンチノブナガ」として認められつつも、更なるステップ・アップを模索するようになった。そんな時にマーキーと運命的に出会う。こうしてヘヴィなサウンド・アイデンティティを持ったバンドに、"POP" "華"という欠かせないアイテムが加わった。♂♀ツイン・ヴォーカル＋7弦ツイン・ギター＋正確なビートを刻むリズム隊。キャッチーなメロディーにヘヴィなサウンド。今までのメジャー・シーンに見られなかった、独自のスタイルを確立しているバンドだ。
　そんなHIGH and MIGHTY COLORが2枚目のアルバムをリリースする。この話を聞いた時に、「あれ!? この前アルバムを出さなかったかな…」とふと思った。それもそのはず、1stアルバム『G∞VER』から、わずか7ヶ月でもう2枚目をリリースするのだから。アルバムのタイトルは『傲音プログレッシヴ』。ちなみに"傲音"には、"Go on" "轟音" "傲慢な音"の3つの意味が込められている。周りの声を気にせず、いい意味で傲慢なスタイルを貫き、とどろきわたる大きな音で自分たちのアイデンティティを表現し続ける。その結果、このアルバムが誕生したのだろう。ハイカラが得意とする疾走感あふれるアップ・ナンバーから、歌唱力、演奏力の高さを改めて気付かされるミディアム・ナンバーまで幅広く収録されている。人気アニメの主題歌「一輪の花」や、メンバー自身がCMに出演して話題となった「STYLE~get glory in this hand~」も収録されており、ハイカラを知らなかった人にも聴きやすい1枚となっている。もちろんファンにはたまらないハイカラ・ワールド全開の楽曲も収録されているので、安心して聴いて欲しい！
　3月下旬には全米デビューも決まっており、日本だけではなく世界中の耳の肥えた音楽好きを楽しませてくれるだろう。ちなみにデビュー1年2ヶ月での全米デビューは、日本のメジャー・バンドとしては最短記録なのだとか。このバンドやはり只者ではないと驚嘆してしまう話題だ。インディーズからメジャー・シーン、そして全米デビュー。驚異的なスピードで進化し続けるHIGH and MIGHTY COLOR。この進化はもう誰にも止められない。

Text by 江間宣行（大仁店）