上木彩矢

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上木彩矢

ガールズ・ロックの大本命登場!?
キュートなルックスとパワフルなヴォーカルで熱いステージを繰り広げてきた上木彩矢、
メジャー第2弾シングルでは、B'zの楽曲を堂々カヴァー!!

(初出『Groovin'』2006年4月25日号)

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 当然のことだが、音楽の選び方や聴き方は十人十色。何かを求めて音楽を聴くこともあれば、ふと出会った音楽に、思いがけず何かを気付かされることもある。
 "上木彩矢(カミキアヤ)"…1985年生まれ北海道出身のハタチ。幼少時から音楽に親しみ、クラシック・ピアノなどで音楽に触れていた彼女がPUNK ROCKに目覚めたきっかけはレッチリ(RED HOT CHILI PEPPERS)の影響だそうだ。2005年にはライヴやイヴェントに多々出演し、中でも夏に行われた野外ライヴに異例の出演を果たし、パワフルでスリリングなパフォーマンスで場内を圧倒した彼女。それと並行してインディーズ・レーベルより2枚のミニ・アルバムをリリースし、いずれも発売と同時に品切れ続出で話題を呼んだ。自分を表現するならロックしかないと言い切る彼女だけに、なるほど、その声はロックを歌うために与えられたとしか思えないほど力強く、厚みがある。しかも曲によって見せる("魅せる"の方が妥当かもしれない)表情も実にさまざまだ。
 そんな彼女が遂にメジャー・デビューを果たしたわけだが、3月にリリースされた記念すべき1stシングル「Communication Break」を一聴して鳥肌が立った。シンプルなアコギ・サウンドに乗せられた歌声はあたかも"生歌"のごとくリアルに耳から流れ込み、歌詞もまた、等身大なハタチの思いがありありと綴られていて、ストレートに胸に突き刺さった。そんな、"ご挨拶代わり"と軽く聴き流せないほど強く耳に残るロック・チューンに続き、早くも2ndシングルがリリースされる。しかも今回はなんと、B'zの曲をカヴァー!B'zの最新作「ゆるぎないものひとつ」の2nd beatである「ピエロ」がそれで、今回のリリースに伴い、稲葉浩志が歌詞の一部を改めて書き直したという強力作だ。衝動をかき立てるかのような骨太なギター・サウンドと劇的に展開していくメロディー・ライン…そこに女性ヴォーカルが乗ることは一瞬想像し難いが、一聴すれば即納得。すっかり"ピエロ=上木ナンバー"にしてしまっている。以前にもライヴでB'zの曲を歌ったこともあるようだが、自身でも作詞を手掛ける彼女が敢えて臨むカヴァー、それもあのB'zの楽曲だ。実に思い切った試みと受け取れるが、やはり自分の歌唱力と表現力に自信があるからこそだろう。B'zオリジナルの「ピエロ」と聴き比べてみても面白いかもしれない。
 ガールズ・ロックの詳しい定義は私にはとうてい語れないが、楽曲から発せられたメッセージのようなものをテレパシーのように感じとれることはある。そして少なくとも、ここで紹介した上木彩矢というアーティストが、昨今あまたのガールズの中に埋もれるわけは無いことはしっかりと理解した。音楽の世界に留まらず、そのルックスからファッション誌にも登場するなど、注目されて然るべき条件は揃っているようだ。自ら手掛ける詞世界、奏でるギターとピアノ、奔放なキャラクター…ティーンのカリスマとなるべき存在と言い切ってしまいたいニュー・カマー、上木彩矢に要注目だ。

Text by 二宮万里(編集部)

『ピエロ』
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GIZA studio
発売中
Maxi Single
GZCA-7070
¥1,050(税込)

B'zの楽曲をカヴァーし、見事に自分のものにしてしまっている!3月にメジャー・デビューを果たした上木彩矢の2ndシングル「ピエロ」は衝動をかき立てるロック・チューン。力強く厚みのある歌声からおくり出される"熱"を感じて欲しい。映画「真救世主伝説 北斗の拳 ラオウ伝 殉愛の章」主題歌。

【上木彩矢 OFFICIAL WEB SITE】http://www.kamikiaya.jp/

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