レミオロメン

大ヒット・シングル「蒼の世界」「粉雪」「太陽の下」を収録。
1年2ヶ月ぶり、全音楽ファン待望のニュー・アルバム『HORIZON』が完成！
心から温まる楽曲は、思わず人に薦めたくなるはず!!

（初出『Groovin'』2006年5月25日号）

　今年の冬は連日雪が凄かった。…あ、でもここでは天気のことじゃないですよ、ドラマ『1リットルの涙』の挿入歌として流れていた「粉雪」。小学生からおじいちゃんおばあちゃんまで、まさに老若男女、今までレミオロメンの音楽に触れたことの無かった人たちにまで、粉雪は吹き荒れたわけです。
　そしてこのタイミングで、サトエリが出演した着うたサイトのCMソング「蒼の世界」、超ロング大ヒットを記録した「粉雪」、映画『子ぎつねヘレン』主題歌である最新作「太陽の下」のシングル3作を収録したニュー・アルバムが遂に完成！前作『ether（エーテル）』から1年2ヶ月ぶり、この間の精力的な活動を思えば、これは注目するなと言うのが無理な話で、否が応でも期待は高まります。
　「このアルバムは、カナリのプレッシャーがあったんじゃないかしら？」なんて、私のヒネた愛情を笑い飛ばすかのように、オープニング・トラックは瑞々しい夏の匂いのする「スタンドバイミー」。夏休み直前のわくわく感とでも言うか（ちょっと前のことで忘れかけてるけど）、そんな期待や希望でいっぱいの1曲。この「スタンドバイミー」、アルバム購入特典として［期間限定 "HORIZON"スペシャルWEBサイト］へアクセスすると、ミュージック・ビデオを見ることが出来ますよ。舞台は何と、彼らの地元である山梨県・日本航空学園滑走路!! まさしくアルバム・タイトル『HORIZON（地平線・水平線）』にピッタリなこの場所で、ロック・バンド、レミオロメンここにあり的な激しい演奏シーンを繰り広げるメンバーと、周囲の雄大な自然が相まってドラマティックな内容に仕上がっています。更に撮影場所である日本航空学園の滑走路で、この夏最大の野外ワンマン・ライヴを開催することが決定！アルバムの世界感を野外でどう表現するのか、大注目のイヴェント！これは要チェックでしょう。
　「粉雪」の大ヒットにより、しっとり聴かせるバラードがすっかり代名詞になってしまいそうだと思った私の不安はどこへやら、早くライヴで見てみたい！ポップでロックで、さまざまな表情を持った曲たちの詰まったスーパー・アルバム。前作からの流れから変わらず、より広がったサウンド・ヴァリエーションに驚いた。「壁の向こうにはとんでもない世界が広がってるぜ」と！
　藤巻君が言っているように、このアルバムのもう1つの意味は"自らの限界を超えていく"こと。ありのままの自分達を理解し受け入れ、そして音楽を信じる。レミオロメン、気合十分、気負いナシ！きっとこのアルバムを聴いた1人1人に、自分自身の作った壁の向こうを垣間見ようと動き出す力が湧いてくるはず。いいから、ひとまず聴いてみて。心が奥の方から、ほんわかじんわり温かくなって、きっと周りの人にも薦めたくなるはず。疲れちゃった現代のみなさんへの、サプリメントCDと言ってもいいかもしれない！幸せ気分になりたい人、必聴。

Text by 吉野 泉（茅ヶ崎サティ店）