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昨年2月のデビュー以来、コンスタントに作品を発表してきたasが
待望の1stアルバム『and song』をリリース!
シンガーとしての成長の証がしっかりと刻まれた、色鮮やかな歌声が響く珠玉の12曲!

(初出『Groovin'』2006年5月25日号)

as-A.jpg asの4thシングル「sky」が、このところのお気に入りである。「この曲を聴いた瞬間に、雲ひとつない青空がパーッと浮かんだんです。夢を諦めないでっていう気持ちを120%込めて書きました」とasが語るように、眩しい太陽、澄んだ青空、スーッと直線に延びたひこうき雲…そんな爽やかな陽気に包まれた日にこの曲を聴くと、たちまち笑顔になってしまう。自転車に乗りながら受ける風も格別に気持ちいいし、人混みの中を歩く足も軽やか。友だちとの口ゲンカや仕事のストレス…日々の生活の中で受ける小さな傷も、この曲を聴くと不思議と痛みが消えている。明日の為にリセット、そして1日のはじまりに…いつだってasの歌声は、私の必要としているパワーを補ってくれる。
 昨年2月のデビュー以来、コンスタントに4枚のシングルをリリースしてきたas。曲調もバラードからアップ・テンポまで、幅広い楽曲で私たちの耳を楽しませてくれているが、どの曲もシンガーとしての可能性を試すような、全く印象の異なる歌声を聴かせている。路上で歌っていた時代は作詞・作曲も殆どが自作だったが「自分だけが書いていると世界が狭まってしまう」という思いから、デビューを機に提供された楽曲を歌うという新たな試みにも挑戦。「僕はずっと」「帰り道」の様に、女性が歌う「僕」に違和感を感じつつも結果的には「"僕"を歌う事で力強い自分が出せた」と新たな発見もあったという。こうしてasは挑戦を重ねる事で、シンガーとして着実に成長を遂げてきた。
 そして待望の1stアルバム『and song』が完成した。今作はコンセプトに沿った制作ではなく、デビューから録りためていた楽曲を厳選してまとめたものである。楽曲によってはアレンジは異なれど、デビュー前から温めているものもあるので、いわばasの自己紹介的な1枚と言えよう。あまり統一感がないのでは…?なんて声も聞こえてきそうだが、そんな事は全くない。むしろ楽曲に巡り逢うのが運命だったかのように、asがリスペクトする作家陣による楽曲は、asのシンガーとしての魅力を何倍も引き出し、楽曲ごとに表情の異なる歌声をたっぷりと楽しめる仕上がりである。懐かしの幼なじみに向けた「遠くまで」では、郷愁感たっぷりに歌うその声によって、たちまちセピア色の記憶へと誘われ、明るく軽やかに歌う「深呼吸」では、その歌声に後押しされて力強く一歩を踏み出したくなる。初デートの初々しさが弾ける「Drive」はチャーミングな歌声だし、「カケラ」ではまさに夜空に輝く星のように、静かにキラキラと美しい裏声が響き渡る。また12通りのコーラスに挑んだという「No matter what you say」では、asの色彩豊かな歌声を重ねる事で、サウンドはシンプルでありながら、強い印象を与える楽曲となった。そしてラストを飾る「and song -dear my song-」は唯一asの作曲によるもので、愛する全てのものへの感謝の気持ちを込め、そして"歌と共に生きていく(=and song)"という誓いを掲げて歌い続けるasの、歌う事の喜び、そして情熱が楽曲全体から力強く伝わってくるようである。
 「聴く人の生活の一部になるような、そっと寄り添えるような音楽でありたい」とas。ステレオから流れてくる歌声に合わせて気まぐれに鼻歌したっていい、頼りたい時はヘッドフォンをしながら彼女の歌声に身を委ねたっていい。そう、asはいつも笑顔で聴き手のそばにいるのだから。

取材&Text by 浜田幸子(編集部)

『and song』
as-J.jpg




R and C Ltd.
6月7日発売
CD
YRCN-11080
¥2,940(税込)

as、待望の1stアルバムをリリース!シングル「タイムカプセル」「僕はずっと」「帰り道」「sky」を含む全12曲を収録。デビューから録り溜めていた楽曲を収録した本作には、シンガーとして表現豊かに成長したasの歌声が鮮やかに輝いている。24Pブックレット付。

【TAMAMI OFFICIAL WEB SITE】http://tamami-tamami.syncl.jp/
※現在、asはTAMAMIとして活動中…

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