RYTHEM

楽しさを運ぶ幸せのリズム便、2ndアルバムをいよいよお届け！
夢を見つけたいあなたに、夢を叶えたいあなたに、RYTHEMが贈る応援歌をぜひ。
無限に広がる可能性を感じることのできる、新緑のように爽やかな1枚！

（初出『Groovin'』2006年5月25日号）

　RYTHEMの音楽がよく似合う季節がやってきた。高く広く青い空、希望を運ぶ白い雲、鮮やかな緑、美しい花々……自然の中に溢れているあらゆるものたちが、生き生きと輝く季節。そんな生命の息吹を感じると、澄み渡る青空のように晴れやかな気持ちになれる。と同時に、どんなことでも成し遂げられそうな気がしてくるのも、この季節ならではだろう。
　新しい季節を迎えて、気持ちも新たにスタートを切った人も多いことだろう。夢や目標を持って頑張っている人や、夢や目標が見つからなくてちょっと焦っている人にも、そっと贈りたい素敵なアルバムがRYTHEMから届いた。その名も『夢現ファクトリー』。
　読んで字の如く、今作はさまざまなシチュエーションの"夢と向き合っている人"へ向けた応援歌をRYTHEMの2人が作り出す工場のことを表している。夢の種類がさまざまなように、この工場から生まれる音楽も実にさまざま。それらを優しく、楽しく、自分たちの言葉でわかりやすく私たちに届けてくれるRYTHEMの音楽は、とても現実的でありながら、自分を、誰かを、そして夢を信じることの大切さも忘れていない。たとえば「あのピカソがスランプに陥ったら何を考えただろう？」と考えて生まれた「ピカソの休日」や、1人1人が持っている輝きを隠してしまうもやもやした気持ちを例えた「ホウキ雲」、ココロの中の"ロビー"という対象に向けた「ココロビーダマ」、大切な人へ贈った「名を持つ人へ」「Song for you」、2人が互いに贈り合った「Dear Friend」「20粒のココロ」など……今作の"夢現"＝"夢と現実"という意味でもあるということで、あらゆる人のさまざまな状況や事柄に対しても、夢やロマンを忘れず、常に希望を持たせてくれる。
　ゆったりと包み込むようなバラードから元気になれる軽快なナンバー、自由に場面が展開していくミュージカル調の曲まで……ピアノとギターと2人の歌声がキラキラと響き渡る全14曲。RYTHEMならではの、主旋律と副旋律が入れ替わりながら織り成す音の響きと美しいハーモニーは今作でも健在で、前作アルバムから2年という時間を費やしたことで、より洗練された作品に仕上がっている。綴られる言葉の中には、女の子ならではの可愛らしい表現や意志の強さも見受けられる。今作のタイトルにある"夢現"には、"無限"といった意味も含まれているらしく、なるほど、どの曲も、彼女たち自身も今なお夢に向かって真摯に進んでいるからこそ生まれてくるナンバーなんだと実感できるものばかりだ。
　そろそろ5月も終わりにさしかかり、夢や目標に向かって着々と進んでいる人もいれば、ふと立ち止まっている人もいるかもしれない。進むペースにも個人差があるとわかっていても、焦ったり凹んだりしてしまうことはある。どう悩んでもうまくいかない時はあるから、そんな時は一息ついて、RYTHEMの音楽に耳を傾けてみてほしい。澄み切った歌声と優しい言葉が、気持ちを楽にしてくれるはずだ。今まで視界や心の中にあった"もやもや"もスッと晴れて、目の前がクリアになることだろう。そして、"音楽には魔法のようなチカラがある"……きっとそう信じたくなるはずだ。

Text by 二宮万里（編集部）