氷室京介×GLAY

　2006年8月5日（土）、晴れ。天気もこの記念すべきコラボLIVEを祝福するかの様に、ちょっときつめの暑さで私たちを歓迎してくれた。そんな暑さも和らいだ16時、開場。どんなLIVEを見せてくれるのか高鳴る鼓動を抑えながら自分の席へと急ぐ。席に着いても、これまで私が参加してきたLIVEとは確実に何かが違う…。そんな不安をよそに一刻一刻と時は流れ、会場全体に流れていたBGMはぷつッと止まった。と同時に、ステージ上のスクリーンが［GLAY］［KYOSUKE HIMURO］の文字を交互に映し出す。きっとそこに居た誰もがどちらが先に出てくるのかワクワク、ドキドキしていたハズ！その証拠に名前が映し出される度に、会場内は歓声の嵐となった。
　会場内がざわめく中、先に現れたのはGLAY。メンバーはいつもと変わらぬ様子で客席を見ながらゆっくりと歩んでいく。今までに幾度となく見てきた光景だった。メンバーが揃い演奏し始めた曲は、先月発売されたシングル『G4』から「ROCK'N'ROLL SWINDLE」。GLAYらしいこのナンバーは、まさにLIVEの1曲目に相応しい盛り上がりを見せた。その後は次々へとポップからロック、バラードと様々なGLAY色を見せてくれた。その間、盛り上がっていたかどうかなんて言うまでもない。GLAYの魅力を再認識させ、彼らの演奏は終了した。
　そしてステージ上の雰囲気が一変する。GLAYとは違うクールさが漂う照明演出。会場内に鳴り響く大迫力の重低音。GLAYが結成当時から憧れていた氷室京介が持っている世界観とはこういうものなのかと改めて感じ取った瞬間だった。彼の1曲目は知らない人なんていないであろう名曲「KISS ME」。この時に感じたのは会場全体の「一体感」。誰もががむしゃらに腕を振っているその光景に、私は圧倒されてしまった。
　MC無しの全力投球の氷室京介の演奏も終え、ステージ上のスクリーンが再び動き出すと画面は「ANSWER」の文字で止まり、GLAYと氷室京介の登場に場内は一層の歓声が。氷室とTERUの力強い歌声は会場を更に盛り上げた。歌いきった氷室は相当気持ち良かったのか、客席に向かって「GLAYファンは最高だ！お前ら皆最高だ!! だからもう1曲だけ」と叫び、「SUMMER GAME」を演奏し始めた。演奏中の2組は、ツイン・ヴォーカルのバンドにでもなったかの様にごく自然に歌っていた。そして全てをやり切り、ステージ上でGLAYのメンバーと氷室が抱き合ったラストは感動的だった。

Text by 宮川有紀