マドンナ

ARTIST PICK UP

マドンナ

遂に13年ぶりの日本上陸!マドンナ初のCD+DVD仕様は、
アルバムからの2大ヒット曲のミュージック・ビデオとメイキングを収録した40分のDVD付き。
音で、映像で、しっかり来日に向けて準備しよう!

(初出『Groovin'』2006年8月25日号)

マドンナーA.jpg 学生時代の友人の多く(ほとんど全員!)は、この年代(30代後半!)になると、音楽を自分で探して聴くのが億劫になってくるようだ。洋楽のヒット・チャート曲はもちろん、J-POPのヒット曲ですらほとんど知らず、情報源はスポーツ新聞の芸能欄といったところである。昔は結構語ってたのになぁ…というため息の横で、カラオケは得意の80年代懐メロだったりする。女性であれば、もはや子供の聴くアイドル・グループに便乗するタイプまで現れてくるのだが、趣味が仕事と化してしまった我々のような輩か、私生活のセルフ・プロデュースが趣味のような、車のCMに出てきそうな人を除いて、音楽に対しては若い頃の意欲だとか感性だとかが鈍ってくるのは、30代以上の多くの人にあてはまりそうだ。
 上記のことを踏まえて、ここのところ店頭でうれしい変化が見られはじめている。一見するととてもこのジャンルを聴きそうにない(失礼!)、エプロンをして買い物に来たようなお母さんらしき方が、意外なものを手に取るケースがよくあるのだ。彼ら、彼女らを動かす原動力は何か。口コミか?懐かしさか?いやいや、やはり作品の内容だと納得させられたもの、それがマドンナの『コンフェッションズ・オン・ア・ダンスフロア』の発売と、その後の売れ方である。
 確かにクイーン・オブ・ポップ、期待の新作!だからとか、青春時代のアイドルだったから、女性誌で…的な取り上げられ方もあるかもしれないが、そういったもろもろのことを全て包み込んで、飲み込んだ上で鳴らされる圧倒的な説得力、しかもそこに媒介として70〜80年代のDISCOサウンドを利用するあたりは、ただただひれ伏すしかない。今までのマドンナには、常に何らかのメッセージ性をもったコンセプトがアルバムの柱にあったが、今回は強いて言うならダンスフロア?頭で聴くより体で聴きなさい!と、原点回帰になっている。また、単なる過去の自分を焼き直したりせず、その時その時のトレンドを見事に消化した同時代性が今作にももちろんあって、それはFUTURE DISCOサウンドのアーティストにもこれがお手本、というべきプロダクションになっている。
 40代も後半に差し掛かったマドンナが、老若男女問わず強力な求心力で今度はどんな世界に我々を連れて行ってくれるのかまだまだ楽しみだが、まずは13年ぶりとなる来日公演が9月に控えている。その来日を記念しての本作は、内容は保障済みのアルバム『コンフェッションズ〜』に、大ヒット・シングル2曲のPV、メイキングのついた最強盤。来日前の予習にピッタリの贅沢な内容だが、まだマドンナのすごさを経験していないリスナーに薦めるにも最強、である。

Text by 作山和教(宇都宮FKDインターパーク店)

『コンフェッションズ・オン・ア・ダンスフロア
〜ジャパン・ツアー・スペシャル・エディション
マドンナー J.jpg




ワーナーミュージック・ジャパン
発売中
CD+DVD
WPZR-30184〜5
¥2,980(税込)

大ヒット・アルバムから2曲のPV、メイキングを収録したDVDを追加した、マドンナの来日記念スペシャル・エディションが登場。もともとMTV時代に出てきただけに、音と映像の両方で感じるこのパッケージは、マドンナの魅力を知るのに最適な内容。先着で"マドンナ ヒストリーブック"をプレゼント。

【マドンナ 日本オフィシャルサイト】http://www.wmg.jp/artist/madonna/

inserted by FC2 system