navy & ivory

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navy & ivory

胸の奥という場所は、どうしていつも正直なんだろう…?
"不器用な恋愛の達人" navy & ivoryが、
ほんのりと胸の奥が温かくなるこの曲で、この秋を彩ります。

(初出『Groovin'』2006年9月25日号)

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 「あなたが好きです」…たったこの一言を、あなたはどうやって好きな人に伝えますか?何時からか、携帯電話を持つことや、Eメールでの他人とのやりとりが義務付けられてしまったような現在において、人間が内に秘めた想いを真剣に伝えたりすることが軽視されているように感じる私は、自称"中途半端に古き良き時代の男"である。
 「冷たい風 冷えた躰 人恋しくて 夢見てるあの子の家の横をサヨナラつぶやき走りぬける…」「ダイヤル回すあの娘に伝えて まだ好きだよと…」…こんなフレーズ達を誰もがリアルに共感し、自分の心にシンクロさせて愛情表現が出来た時代は、ある意味幸せな時代だったのかもしれない。嘘っぱちなセリフばかりが毎週、毎月のように乱発され、その時の販売枚数やチャートばかりが重視される現代のJ-POPシーン。数だけではなく、世代を超えて愛されるような"スタンダード"は、もう現れないのだろうか?
 そんなシラケきった音楽業界を震撼させるような楽曲が昨年の2月にリリースされた。「約束します…君を残して僕は死ねません…」。そう、navy & ivoryのデビュー・シングル「指輪」である。その純粋なメロディと歌詞は、彼らの地道過ぎる程の活動によって、心地の良いウィルスのように全国に蔓延して行った。その後発売されたアルバム『恋愛の樹』もシングル同様に注目され、単にセールス枚数でしか判断できない人間達にはおよそ見当がつかないほど、様々な世代からの問い合わせが我々CDショップをはじめ、各種媒体に今もなお殺到し続けている。
 しかし彼らは以前と変わらぬスタンスで、今も地道な活動を全国の何処かで行っている。彼らの活動はいたってシンプル。週末の人ごみのストリートや、ショッピング・センターのアーケードでの弾き語りが中心である。知名度の低かったデビュー当初から、彼らの美しいメロディとストレートで胸を熱くする歌声と歌詞に、通りすがりの人々が自然と吸い寄せられ気が付けば黒山の人だかりを作っていた。その頃から2人はこう語っていた…「抽象的な表現や英語ばかりの詞ではなく、あくまでも日本語で心模様を共感してもらえる詞を表現したいんです。メロディ、声ともに聴いている人の心にダイレクトに届く歌を歌いたいんです」。
 そんな彼らから、秋の景色のように胸を焦がすような素敵な楽曲が届けられた。新曲「ねぇ」について、彼らはこう付け加えている…「胸の奥という場所はどうしていつも正直なんだろう?妬きもちでせつなくなればキュンと痛んで、強がって嘘をつけばドキドキのRed Sign。そして、突然気付く恋心には泣けてくるほどあたたかくなる。胸の奥というの場所はどうしてこうも正直なんだろう?"ねぇ、ねぇ、好きになってもいいですか?"」。
 人の心はカッコイイものばかりじゃない。時にはどろんこ、汗まみれ。どしゃぶりの雨模様の時だってある。素直に耳を傾けてみよう。本当の人の声に、人の心に。navy & ivoryの歌声に心惹かれたあなたは、「大切なこと」に気が付いている人なのかもしれない。

Text by 押尾武史(三島店)

『ねぇ』
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ブロー・ウィンド・レコード
発売中
Maxi Single
[初回生産限定盤]DVD付 BWCA-1112 ¥1,260(税込)
[通常盤]BWCA-1113 ¥1,050(税込)

1stシングル「指輪」が現在もロング・セールスを記録。第38日本有線大賞新人賞を受賞したnavy & ivory。満を持しての2ndシングルは、新たな恋に踏み出して行く男性の心模様を綴った切なくも温かなラヴ・ソング。初回生産限定盤は「ねぇ」「指輪」のMusic Clipを収録したDVD付き。

【navy & ivory official website】http://www.navy-ivory.com/

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