エヴァネッセンス

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エヴァネッセンス

全世界で1,500万枚売り上げた前作『フォールン』から約3年…。
今や、モンスター・バンドと化したエヴァネッセンスが遂に動き出す!
さぁ、伝説の第2章の幕開けだ!

(初出『Groovin'』2006年9月25日号)

エヴァンネッセンスーA.jpg 「宇多田ヒカル meets リンキン・パーク」。これは、初めて私がエヴァネッセンスのCDを某レコード店で見かけた際に付けられていたキャッチ・コピーである。それに惹かれて試聴してみると…想像以上であった。地を這うようなリズム・セクションに重厚感溢れるギター、それとは対照的な美しいピアノの旋律、そしてまるで天使が歌っているかのような透明感のある歌声…そこにはキャッチ・コピー以上の景色があった。
 その後この1stアルバム『フォールン』は、全世界で1,500万枚のセールスを記録し、日本を含む世界35カ国でプラチナ・ディスクを獲得。まるで絵に描いたようなサクセス・ストーリーを順調に歩んできたが、その後次々と不幸が襲い掛かる。当時殆どの作曲を手掛けていたギタリストの突然の脱退、元マネージャーとのトラブル、Vo.エイミーのプライベートでのいざこざ…。普通ならば活動休止、解散といった選択にもなりそうだが、ロックの神様は決して彼らを見放したりはしなかった。
 数々の激動を乗り越え、エヴァネッセンスは約3年ぶりに今作『ザ・オープン・ドア』をリリースする。この原稿を書いている時点では、先行シングル「コール・ミー・ホエン・ユー・アー・ソバー」の音源のみだが、この1曲からでもこのアルバムが物凄い作品になっていると感じずにはいられない。明るいがどこか切なさが漂うメロディとピアノのフレーズで始まったかと思いきや、ボディ・ブローを喰らわすような重厚なバンド・サウンドへと変化していく。その後も、まるで1つの短編映画を観ているような感覚に陥るドラマティックな展開で、最後はエイミーのはにかんだ笑い声で終わる…。以前と比べると、迷いがなくなったのだろうか、非常にポジティヴな印象を受けた。これはやはり、バンドやエイミー個人の問題がクリアになったからだろうか。エイミー自身も「今回のアルバムは"生"について歌っているポジティヴなアルバムなの」と語っている。この心境の変化が、今作を物凄いものにさせている要因なのかもしれない。
 もはや冒頭のキャッチ・コピーは不要である。彼らの第2章の扉は開かれた…その先へ共に進むかどうかは、あなた次第である。

Text by 西村大輔(静岡イトーヨーカドー店)

『ザ・オープン・ドア』
エヴァネッセンス-J.jpg




SMJI
9月27日発売
CD
[初回限定盤]DVD付 EICP-668〜9 ¥2,940(税込)
[通常盤]EICP-670 ¥2,520(税込)

全世界で1,500万枚のセールスを記録した前作から約3年。遂にエヴァネッセンスが動き出す!より深みを増したサウンドに、まるで天使のような歌声…予想以上の世界が広がっています。とにかく1回聴いてみて!日本盤のみボーナス・トラック収録。初回限定盤はPV他を収録したDVD付き。

【エヴァネッセンス 公式サイト(海外)】http://www.evanescence.com/

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