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今回は最近リリースのタイトルから、新譜、リイシュー盤など取り混ぜて11タイトルをご紹介致します。特に恒例となりました大滝詠一のアニヴァーサリー・リイシュー・シリーズから、9/21に発売された『GO! GO! Niagara 30th Anniversary Edition』は、ファン必聴。そして待望のリイシューものも色々ございますので、まずはすみや各店の店頭、もしくはすみやサイバー・ショップ(http://mediamax.sumiya.co.jp)でご確認を。

Text by 土橋一夫(編集部)
(初出『Groovin'』2006年9月25日号)

大滝詠一『GO! GO! Niagara 30th Anniversary Edition』

大滝詠一-J.jpgSony Music Records
発売中 CD
SRCL-5006 ¥2,100(税込)

発売30周年を記念したリイシュー・プロジェクトが続く大滝詠一だが、今回再発されたのは1976年10月25日にリリースされた『GO! GO! Niagara』。当時自身でDJを務めていたラジオ番組「GO! GO! Niagara」(ラジオ関東/現ラジオ日本)のフォーマットに則り、それをレコードで再現してしまおうという企画だったため、はじめと終わりには喋りが、また曲間にはジングルが入る構成になっている。録音メンバーも豪華で、坂本龍一、ジョン山崎、村松邦男、上原裕ら錚々たる顔ぶれ。今回は初CD化となる76年のオリジナル・ミックスと、96年にCD化された際のリミックス・マスター音源に加え、ボーナス・トラックとして「土曜の夜の恋人に」のスペシャル・リミックス・バージョンも追加。当時のDJイーチ大滝を知る人も、後追いのナイアガラ・ファンも、改めて2つのミックスを聴き比べてみると、そこには新たな発見やアイディアの煌めきが見つけられるはず。CDの最後までじっくり聴いてみよう!

細野晴臣
『東京シャイネス』
細野晴臣-J.jpg
ビクターエンタテインメント
発売中
DVD
[初回特別版] 2DVD
VIZL-206
¥6,300(税込)
[通常盤]
VIBL-348
¥4,200(税込)

昨年末から今年にかけて、東京や京都、福岡で行われたライヴ「細野晴臣&東京シャイネス」の模様が遂にDVD化!『HOSONO HOUSE』をはじめとする70年代のソロ・アルバムの曲を中心に再演されたステージは、オールド・ファンにもそしてYMO以降の世代にとっても感涙の内容。しかも初回特別版には、ボーナス・ディスクとして昨年狭山で行われたハイドパーク・ミュージック・フェスティバルからの9曲を追加収録!これは一生モノのお宝です。

パール兄弟
『ダークサイドにようこそ!』
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ビクターエンタテインメント
発売中
CD
VICL-62040
¥2,520(税込)

サエキけんぞう、窪田晴男、バカボン鈴木のオリジナル・メンバーが集結して復活したパール兄弟の新作が登場!本作はTVアニメ『N・H・Kにようこそ!』のO.S.T.という形でありながら、彼らの創造力の豊富さと現在進行形の新たな21世紀型パール兄弟サウンドがとても良いバランスで結びついた充実作。勿論従来からのロックやニュー・ウェイヴ的なアプローチも健在で、パパパ・コーラスのM-2や牧野由依Vo曲も◎。

青山陽一
『DEADLINES』
青山陽一-J.jpg



Flowers Land/イーエムシー
発売中
CD
ECCA-1005
¥2,800(税込)

これを待っていた方も多いだろう。10作目となるソロ・アルバムが遂に登場。様々なサウンドを貪欲に取り込み、また多くのミュージシャンとコラボしながらそのエキスを消化してきた彼だからこそ紡ぎ出せる「一本筋の通ったゴッタ煮感」が堪らなく良い!しかも自身のスタイルを頑なに守るように見せながら、実は革新的、挑戦的な側面も。ロックの楽しみを知り尽くしたからこそ完成した重要作。鈴木慶一、堀込高樹も作詞で参加。

坂本 洋
『Summer Christmas』
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Momoi Beach Label/
イーエムシー
発売中
CD
ECCA-1006
¥2,800(税込)

70年代末から曲提供やキーボーディスト、編曲家、ラジオDJなど多彩な活動をする一方、T.I.Sとして、また優れたソロ・アルバムも発表してきたサントリィ坂本こと坂本洋が、待望のフル・アルバムをリリース!80年代から変わらないAORをベースにした爽やかなサウンドと歌声は本作でも健在。都会的でロマンティックな色彩感を一層引き立てるツボを押さえたアレンジも流石!これぞシティ・ポップスのお手本。

レインブック
『いつもの風景』
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ブロー・ウィンド・レコード
発売中
Maxi Single
BWCA-1109
¥1,000(税込)

昨年10月にリリースしたマキシ『心の力/お家に帰ろう』が新潟中越応援ソングとして、現地を中心に話題となったレインブックの2ndマキシが登場。本作でもそのほのぼのとした温かみある歌声とアコースティックな手触りを生かしたサウンドは健在。「夕日系ユニット」というキャッチの通り、歌われる風景がまっすぐにそして自然に心に響いてくる、大切に聴きたい1枚。

ゴールドブライアーズ
『クライミング・スターズ』
ゴールドブライアーズ-J.jpg



SMD
発売中
CD
MHCP-1136
¥1,890(税込)

ミレニウム結成前のカート・ベッチャーが在籍したことでも知られる彼らのアルバム『ゴールドブライアーズ』『ストレイト・アヘッド』は今春リイシューされ話題となったが、それに続く3rdとして録音されていながらグループの解散によって発表されなかったのが本作。もちろんボーナス・トラック収録の紙ジャケでの世界初CD化!メンバーが増え、複雑なコーラスに磨きが掛かった好作品。メンバーのドティ・ホルムバーグの解説も嬉しい。

バッキンガムズ
『タイム&チャージ』
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SMD
発売中
CD
MHCP-1137
¥1,890(税込)

爽やかなブラスで始まる名曲「ドント・ユー・ケア」や「マーシー・マーシー・マーシー」を収録した、67年リリースのバッキンガムズのメジャー・デビュー・アルバム。プロデューサーは後にシカゴを手がけ、また70年代中期にはビーチ・ボーイズとの仕事でも知られるジェイムス・ガルシオで、既に本作ではシカゴに通じるブラス・ロックを展開。好楽曲も多く、デジタル・リマスタリングで音も◎。ボーナス・トラック収録の紙ジャケでの世界初CD化!

ロバート・ジョン
『イフ・ユー・ドント・ウォント・マイ・ラヴ』
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SMD
発売中
CD
MHCP-1140
¥1,890(税込)

68年発表の本作は、アレンジャーにチャーリー・カレロ(フォー・シーズンズなどボブ・クリュー関係や、山下達郎の1st『Circus Town』等でも有名)を起用し、ジミー・ウェッブの「恋はフェニックス」やバカラック・ナンバー、ソウルなどの有名曲に自作をプラスした充実の1枚。弦やブラス・アレンジに優れ、フィリー・サウンド的なグルーヴ感も心地よい。そして何と言っても温かみある彼の歌声は特筆もの。ボーナス・トラック収録の紙ジャケでの世界初CD化!

スコット・マッケンジー
『花のサンフランシスコ(ヴォイス・オブ・スコット・マッケンジー)
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SMD
発売中
CD
MHCP-1141
¥1,890(税込)

彼の代表曲をフィーチャーした67年のアルバムが遂にCD化。ルー・アドラーとママス&パパスのジョン・フィリップスがプロデュースし、フォーク・ロックをベースとしながら、当時アメリカ西海岸を中心に流行したラヴ&ピースなフラワー・ムーヴメントの雰囲気を今に伝える重要なアルバム。選曲も見事で、オリジナルに加えてラヴィン・スプーンフルなど様々なタイプをセレクト。ボーナス・トラック収録の紙ジャケでの世界初CD化!

ジョン・サイモン
『バロック・イネヴィタブル』
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SMD
発売中
CD
MHCP-1143
¥1,890(税込)

これは珍盤。66年にジョン・サイモンが、当時のヒット曲をバロック・アレンジで取りあげた異色のインスト・アルバム。同傾向のものとしては例えばラリー・ネクテルやヘルムート・ツァハリアスなどのラウンジ・アルバムがあるが、主張がありながらも本作では原曲の良さを損なうことなく聴かせどころを巧くアピールするあたりは、流石ジョン・サイモン・ワークス。選曲センスも素晴らしい。紙ジャケでの世界初CD化!

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