松たか子

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松たか子

約3年ぶりに連続ドラマに出演中の松たか子。
記念すべき20枚目となるニュー・シングル「みんなひとり」は、
竹内まりやが作詞、作曲、プロデュースを手がけた自信作!

(初出『Groovin'』2006年11月25日号)

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 松たか子は今日本で一番忙しい女優の1人だろう。舞台では時代物から現代の難解な芝居まで幅広く表現する一方、ドラマではイマドキの現代っ子から昭和の女性まで幅広く演じたりもする。ベテラン俳優でも「難しい」と嘆くアニメーションの吹き替えも難無くこなしながら、シンガーとして定期的に発表する楽曲は自分自身で作詞・作曲を手がけるものがほとんど。この人の多才ぶりにはただただ驚くばかりだが、この秋、松たか子は約3年ぶりにTVドラマへ戻ってきた。ドラマ・タイトルは『役者魂!』(フジテレビ系毎週火曜日21時〜)。『踊る大捜査線』等の脚本で有名な君塚良一が久々に脚本を手がけたことや、松たか子と藤田まこととの初共演が話題のこのドラマは、主題歌「みんなひとり」も松たか子自身が担当している。本人出演のドラマの主題歌を担当するのは、何と7年ぶりなのだとか。
 この「みんなひとり」は、彼女の20枚目となる記念すべきシングルでもある。作詞、作曲、プロデュースを手掛けるのは他アーティストの作品では9年半ぶりという竹内まりや。おそらく日本中のあらゆる世代の女性に支持されているであろう、松たか子と竹内まりやというふたりの魅力的な女性によるコラボレーションは「まりやさんのメロディが、このドラマに大きな力を与えてくれると信じています」(松)、「女優としてはもちろんのこと、歌手としても素晴らしい才能を持ち合わせた稀有な存在」(竹内)と、お互いの才能に惹かれあったアーティストが作り上げた、優しく力強い名曲となって結実した。「みんなひとりぼっち 探し続けるのは 確かな絆とその証…」と、"これぞまりや作品"とでも言うようなシンプルな詞と優しいメロディが、ある意味悲しく捉えられるテーマを優しく包み込む一方で、なによりも、人間としての魅力を感じる優しさと力強さを兼ね備えた松たか子の歌声、表現力が曲の端々から伝わってくる。なお、カップリングの「幸せの呪文」「now and then」は松たか子の作詞・作曲によるもの。毎日を頑張りすぎちゃうけれども、明日にはきっと新しい自分が待っている、そんなドラマのヒロインを演じるようなこちらの2曲もぜひお聴き逃しなく!
 また今作の初回生産限定盤は、ミュージック・ビデオが収録されたDVD付き。今回ミュージック・ビデオを手がけたのは、映画『下妻物語』『嫌われ松子の一生』など、今や日本映画界で欠かせない存在である中島哲也監督。「緊張感があり、想像力豊かな居心地のいい空間」で本領を発揮できた松と、「歌声と表情のみで実に豊かな感情を表現する松たか子という女優に驚かされた」と語る中島監督が考える「みんなひとり」という切ない曲のメッセージがヴィジュアルからも伝わるような、素敵なミュージック・ビデオになっている。 
 来年には蜷川幸雄氏演出の舞台『ひばり』にも出演が決定、更に来春公開予定の映画『東京タワー』にも出演が決まっている松たか子。日本一忙しい女優でありシンガーの1人でもある彼女が、約7年ぶりに取り組んだ連続ドラマ主演&主題歌担当という偉業。ドラマの進行と共に豊かな彼女の歌声も毎週楽しみである。

Text by 大野裕子(パルシェ店)

『みんなひとり』
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BMG JAPAN
11月29日発売
Maxi Single
[初回生産限定盤]DVD付 BVCR-19984〜5 ¥1,890(税込)
[通常盤]BVCR-19078 ¥1,260(税込)

20枚目となる記念すべきニュー・シングルは主演ドラマ『役者魂!』主題歌。作詞、作曲、プロデュースは竹内まりや。初回生産限定盤のDVDに収録のミュージック・ビデオは『下妻物語』『嫌われ松子の一生』等を手がけた中島哲也監督が担当!これは貴重です。

【竹内まりや オフィシャルクラブ】http://www.matsutakako.jp/

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