ケルティック・ウーマン

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ケルティック・ウーマン

「ユー・レイズ・ミー・アップ」の感動が再び!アイルランドの聖なる歌姫たちが、
新しい旅を始める…。アイリッシュ・トラディショナルの旋律と、
ポピュラー・ミュージックの美しさ、本当の癒しはここにある。

(初出『Groovin'』2007年2月25日号)

ケルティック・ウーマン-A.jpg トリノ・オリンピックで荒川静香選手が金メダルを獲得し、エキシビジョンで彼女たちの楽曲を使用したことから日本で大ブレイクしたケルティック・ウーマン。日本においては、アーティストより楽曲が有名になった感があるが(「ユー・レイズ・ミー・アップ」はシークレット・ガーデンがオリジナル。他にも多くのミュージシャンがカヴァーしている)、アメリカでは凄まじい勢いで1stアルバム『ケルティック・ウーマン』が大ヒット。2005年3月のリリース以来、65週連続(トータル83週)全米ワールド・ミュージック・チャートで1位を独走した。
 ケルティック・ウーマンは、ヴォーカル4人とフィドル1人の女性ユニット。シンガーのクロエは両親がショウビズの世界で大物だったということもあって、音楽に触れるチャンスもパーフォーマンスをする場にも恵まれていた。幼い頃からアイルランド代表として歌唱コンテストで優勝、17歳にして既に2枚のソロをリリースしている。リサはやはり幼い頃からミュージカルの舞台に立ち、女優としての経歴が長い。その歌唱力からアイルランドで数々の賞に輝いている。マレードは唯一のフィドラー。フィドルとは分かりやすく言うとヴァイオリンの事で、ヴァイオリニストとはクラシックを演奏する人であり、フィドラーとは民俗音楽を演奏する人の事。フィドルとヴァイオリンでは奏法や音の出し方と全てが異なり、両方の弾き方をマスターするのは困難とされるが、マレードはヴァイオリニストとしてのプロでもあり、フィドルとの融合を見事に果たした数少ないプレイヤーである。そして、今では少なくなりつつあるゲール語(ここではアイルランド語の意)を話す父を持つメイヴは、クラシック音楽とアイリッシュ・トラディショナルを浴びて育った。メンバーの中でもアイリッシュ音楽を歌うメイヴには誰もかなわないだろう。ハープ奏者でもあるオーラは、アイルランドの小さな村ノッカナンナの出身。彼女もまた、アイリッシュ・トラディショナルを愛してやまない1人である。
 そんな芯のしっかりした力強い彼女達の新章を告げる、待望の2ndアルバム『ニュー・ジャーニー〜新しい旅立ち〜』がリリースされた。今作は全米で1月末に先行リリースされており、何と2月17日付の全米ビルボード・チャートで初登場4位を記録。ワールド・チャートでは2年近くチャート1位を独占している彼女たちだが、ヒップ・ホップやロックが総合アルバム・チャートを占める中で、これは驚くと同時に大変喜ばしい結果となった。今作よりドラマ『白い巨塔』主題歌で人気を集めたヘイリーが新たに加入。問い合わせが殺到したというフジテレビ系『ウチくる!?』エンディング・テーマ曲「ビヨンド・ザ・シー」のフル・ヴァージョンの他、「サムウェア」のライヴver.など、今作もオリジナルとアイルランド・ミュージックを融合させたケルティック・ウーマンならではの音世界を披露している。ケルト音楽やアイリッシュ・トラディショナルを深く愛する彼女達だからこそ、どんな音楽であっても、心を打つ哀愁を伴った美しい旋律を奏でることができる…そう改めて感じさせてくれる秀逸な作品である。

Text by 濱田尚子(静岡本店)

『ニュー・ジャーニー 〜新しい旅立ち〜』
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東芝EMI
発売中
CD
TOCP-70187
¥2,500(税込)

ドラマ『白い巨塔』主題歌で人気を集めたヘイリーが新たに加わり、ケルティック・ウーマンの第2ステージが始まる!フジテレビ系『ウチくる!?』エンディング・テーマ曲の「ビヨンド・ザ・シー」のフル・ヴァージョン他、ボーナス・トラック2曲を収録したニュー・アルバム。

『ニュー・ジャーニー 〜新しい旅立ち〜』
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東芝EMI
発売中
DVD
TOBW-3316
¥3,800(税込)

昨年アイルランドのスレイン城で行われたライヴを収録。ライヴならではの選曲に思わず嬉しくなってしまうかも。エンヤの「オリノコ・フロウ」や名曲「虹の彼方に」、そしてもちろん「ユー・レイズ・ミー・アップ」も収録。新たに参加したヘイリーも出演。

【ケルティック・ウーマン 日本オフィシャルサイト】http://www.emimusic.jp/st/celticwoman/

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