Dragon Ash

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Dragon Ash

デビュー作『The Day Dragged on』から10年、
変化と進化を繰り返してきたDragon Ashが辿り着いた場所はどこだ?!
答えはこの中に…文句なしの最高傑作『INDEPENDIENTE』誕生!!

(初出『Groovin'』2007年2月25日号)

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 グランジ、パンク、ハードコア、オルタナティヴ、ミクスチャー、ヒップ・ホップ、ドラムン・ベース、エレクトロニカ、そしてラテン…。Dragon Ash(以下DA)の道程は、そのまま90年代以降の音楽史の本流を辿る歩みと言ってもいいかもしれない。時代の空気を敏に感じ、さまざまな音楽を貪欲に呑み込み進化してきたDAは、日本の音楽シーンに大きな影響を与え続けてきた。
 2007年2月21日、DAはデビュー10周年を迎えた。そしてこのメモリアルな日にドロップされたのが前作『Rio de Emocion』から1年半ぶりとなる7thアルバム『INDEPENDIENTE』(インディペンディエンテ)だ。いつだって最新作が最高傑作、進化し続ける真のオリジネイターDAは、またしてもとてつもないアルバムを作り上げた。
 前作に引き続きスペイン語であしらわれたタイトル『INDEPENDIENTE』から分かるように、今作では『Rio de Emocion』で確立したラテン・ミュージックとロックの融合を更に推し進めている。一聴して前作以上にラテン濃度は増しているけど、より肩の力が抜け、自由奔放に流れるメロディとタフで柔らかなリズムが最高に気持ちいい。シンプルで非常にパースペクティヴなトラックのもと、情熱と哀愁に満ちたコードが全体のトーンを1つにし、色目豊かなガット・ギターや管楽器で鮮やかに装飾され、その上で朗々と歌うKjのヴォーカル、そして何よりもパーカッシヴなリズムが耳に体にホントに心地いい。肉感的で豊潤な音楽。これも10年の円熟味というべきか、飽くなき追求の成果だろう。今さらながら痛感させられる。まだまだ底が知れないバンドだなって。
 2006年にドロップされたシングル3曲は、どれも歌とトラックが高次のバランスで噛み合ったDAファン超納得の曲だ。これらに加えてアルバムに入っているのは、どれもこれも一撃必殺の曲ばかりだ。ライヴで盛り上がり必死のキラー・チューン「Develop the music」や「Fly」なんかはDAにしか鳴らせない超アッパー・ラテン・ロックだ。イントロを聴いただけでいてもたってもいられなくなる、アルバムの中でもサイコーに上がる曲。それから「El Alma feat. SHINJI TAKEDA」や「Rainy」で聴かせるラテンのウェットなメロディ、咽び泣くギターやSaxが堪らない。その名もズバリの「Samba'n'bass」や、ケツメイシの大蔵をフィーチャーした「Luz del sol」のようなサンバ・チューンで聴かれるギラギラした陽性も耳に焼き付く。アルバムのハイライトとも言えるのが「Beautiful」で、"さあ奏でよう、ひとりひとりのMusicを"という詞が、細やかな律動を繰り返すシンプルで美しいトラックにのって届けられる。すべてを祝福するかのようなメロディ、ハーモニー、リズムにのって…。
 音楽のエレメントであるメロディ、ハーモニー、そしてリズム。10年かけて辿り着いたこの場所でDAが見出したのは、シンプルでとても美しい答えだ。音楽を聴いて人が高揚するのに必要なのは、グッド・メロディと美しいハーモニー、そして豊かなリズムだけなんだってこと。今のDAにはディストーション・ギターもいらないだろう。だってほら、こんなにも豊かなMusicが鳴り響いているんだから。

Text by 鈴木 篤(すみや本社 営業グループ)

『INDEPENDIENTE』
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【Dragon Ash Official Website】http://www.dragonash.co.jp/

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