倖田來未

シングル『BUT/愛証』と、バラード・ベストとダンス・ベストDVDを合体させた
究極のベスト・アルバム『BEST〜BOUNCE & LOVERS〜』を同時リリース！
3/28には、2枚組ライヴDVD『KODA KUMI LIVE TOUR 2006-2007 〜second session〜』も発売！

（初出『Groovin'』2007年3月25日号）

　倖田來未、3月はシングル、ベスト・アルバム、ライヴDVDと、怒濤のリリース・ラッシュ！まずは両A面シングル『BUT/愛証』と、"バラード"と"ダンス"を合体させた画期的なベスト・アルバム『BEST〜BOUNCE & LOVERS〜』をドロップ!! そのシングルだが、「BUT」は強烈な四つ打ちのダンス・チューン。クールに抑えたヴォーカルと、妖しくダークなサウンド、そして、"同性愛"をテーマにしたという衝撃的なテーマとが絡みあうナンバーで、映画『ステップ・アップ』の日本版主題歌としても話題だ。そして「愛証」は、日本テレビ系2夜連続 ドラマスペシャル『愛の流刑地』の主題歌で、ダーク＆ヘヴィなロック色の濃いミディアム・ナンバー。究極の愛の姿を描くドラマの内容を意識して書き上げたという詞は、これまで以上に大胆に、エロティックな表現も飛び出す過激な世界となっている。
　続いてベスト・アルバムだが、前述の通りシンガーとして、パフォーマーとしての倖田來未を、ひとつの作品で堪能できる。"バラード・ベスト"と言っても、そこはさすがの倖田來未、ただバラード曲を並べただけではない。なんと倖田來未オフィシャルモバイルファンクラブ「playroom」の会員投票をもとに選曲されたナンバーを、ストーリー仕立てに配曲している。彼女自身が大ファンだという徳永英明氏の書き下ろし曲「明日へ…」から始まり、「大切な君へ」「Your Song」といった幸せいっぱいな曲が続き、その次にくるのは、不倫の愛を歌った「Pearl Moon」。にわかに雲行きが怪しくなり、「Rain」で切ない別れを経験。「華」では愛も友情も失い、遂に「Promise」で愛する人の死に直面してしまう。が、「come back」で少しずつ希望の光が見えてきて、「walk」で明るい未来へと繋がっていく…。こうして作品にドラマティックなストーリー展開を加えると、より楽曲に深みが増すというもの。彼女の情感溢れる歌声にたっぷり浸ってもらいたい。一方のダンス・ベストDVDは、人気の高かったPVのダンス・シーンのみを再編集した新しいタイプの映像作品。今回初収録となる「Get Up & Move!!」には、HOW TO DANCE VIDEO映像もありと、ダンスの教科書としても使える美味しい1枚だ。
　3月28日には、2枚組ライヴDVD『KODA KUMI LIVE TOUR 2006-2007 〜second session〜』もリリースされる。シンガーとパフォーマー"両極の魅力"を、熱気溢れるステージ映像でもご堪能あれ！

Text by 池 佐和子