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今回のこのコーナーでは、8月下旬リリースのタイトルを中心に、CD11タイトルご紹介致します。中でも須藤薫などのリイシュー作品は紙ジャケットによる初回生産限定盤ですのでどうぞお早めにお求め下さい。

Text by 土橋一夫(編集部)
(初出『Groovin'』2007年8月25日号)

【須藤薫の5作品など、待望のリイシュー】

前号のこのコーナーでも「杉真理デビュー30周年」に関連したリイシュー盤の情報をご紹介致しましたが、この動きと連動して1980年代前半に須藤薫が発表したオリジナル・アルバム5タイトルと、杉真理や須藤薫らが参加した1987年のオムニバス・アルバム『Summer Lounge』が、初回生産限定の紙ジャケ仕様で再発されました。7月にリリースされた杉真理の6タイトルと同様に、今回も入念に24ビット・デジタル・リマスターされ音質的にも飛躍的に向上、しかもアルバム未収録のシングルや未発表ライヴ音源などボーナス・トラックも満載となっています。また須藤薫や杉真理へのインタヴューを掲載した新たなライナーノーツも付き、オリジナルのLPジャケットも出来る限り再現されるなど、かつて発売されたCDをお持ちの方にもお薦めの、充実の内容です。松任谷正隆をサウンド・プロデューサーに迎え、杉真理や林哲司、松任谷由実らが良質な楽曲を提供し、豪華なメンバーがバックアップした、まるでポップ・ミュージックのお手本のようなこれらアルバムは、まさに今こそ聴くべきものです。永遠に色褪せないポップスの理想型が、ここにあります。

須藤 薫
『CHEF'S SPECIAL』
須藤薫/Chef's Special-J.jpg




SMDR/GT music
発売中
CD
MHCL-1139
¥2,500(税込)

1980年6月21日リリースの1stアルバムは、松任谷正隆が大部分のサウンド・プロデュースを手がけ完成した、1960年代のアメリカン・ポップスの煌めきを受け継ぐ良質なポップ・アルバム。名盤『ロング・バケイション』への布石ともなった大瀧詠一作品「あなただけI LOVE YOU」や、杉真理の作曲による「FOOLISH(渚のポストマン)」「LOVE AGAIN」など名曲揃い。アルバム未収録のデビュー・シングル「やさしい都会」「卒業」や「THE BLACKHOLE」等を追加収録。

須藤 薫
『PARADISE TOUR』
須藤薫/Paradise Tour-J.jpg




SMDR/GT music
発売中
CD
MHCL-1140
¥2,500(税込)

1981年7月21日リリースの2ndアルバム。松任谷正隆が大半のアレンジとサウンド・プロデュースを手がけた、ドリーミーでポップな傑作!杉真理による好楽曲を多数収録し、島村英二、林立夫、鈴木茂、松任谷正隆、松原正樹ら当時のユーミンのセッションでも活躍していた豪華ミュージシャンが全面バックアップ。アルバム未収録のシングル「恋のビーチ・ドライバー」や、「花いちめん夢いっぱい」の別ヴァージョン、コニー・フランシスの「ボーイ・ハント」のカヴァーを追加収録。

須藤 薫
『AMAZING TOYS』
須藤薫/Amazing Toys-J.jpg

SMDR/GT music
発売中 CD
MHCL-1141 ¥2,500(税込)

1982年4月21日リリース。アレンジを松任谷正隆と林哲司が、杉真理がコーラス・アレンジを、また伊達歩、来生たかお、来生えつこ、松任谷由実らが楽曲を提供し完成した、須藤薫の最高傑作となる3rdアルバム。杉真理作の「恋の最終列車」「涙のステップ」「RAINY DAY HELLO」など、須藤薫の代表曲とされる名曲も多い。サウンド・プロデュースは松任谷正隆。アルバム未収録のシングル「セカンド・ラブ」や、村田和人や杉真理とのデュエットによるライヴ音源などを追加収録。

須藤 薫
『PLANETARIUM』
須藤薫/Planetarium-J.jpg

SMDR/GT music
発売中 CD
MHCL-1142 ¥2,500(税込)

1983年3月21日発表。松任谷正隆がプロデュースとアレンジを、杉真理がコーラス・アレンジを担当した、4thアルバム。ほぼ全曲が田口俊&杉真理作品で占められ、鮮やかに情景の浮かぶ詞の世界に絶妙な美メロとサウンドが絡む、極上の1枚。AOR的アプローチの「フロントガラス越しに」をはじめ、「雨の遊園地」「心の中のプラネタリウム」など人気作も多い。島村英二、林立夫、青山純、伊藤広規、松原正樹、桐ヶ谷仁、小室和之ら豪華メンバーが参加。未発表ライヴ音源3曲を追加収録。

須藤 薫
『DROPS』
須藤薫/Drops-J.jpg

SMDR/GT music
発売中 CD
MHCL-1143 ¥2,500(税込)

1983年11月21日発表。松任谷正隆がプロデュースを、アレンジを松任谷正隆と林哲司が担当した5thアルバム。初期の60年代アメリカン・ポップス的な作品とは趣を変え、つのだ☆ひろとのデュエット曲をはじめ、大人のヴォーカリストとしての須藤薫を堪能できる。杉真理、松尾清憲、つのだ☆ひろ、来生たかおらが楽曲を提供し、林立夫、青山純、伊藤広規、桐ヶ谷仁、国分友里恵らも参加。オリジナル・アルバム未収の「裸足のままで」「遥かなる肖像」「REMEMBER」や未発表ライヴ音源を追加収録。

V.A.
『Summer Lounge』
SUMMER LOUNGE-J.jpg




SMDR/GT music
発売中
CD
MHCL-1138
¥2,500(税込)

1987年6月11日リリースの、夏にピッタリなオムニバス・アルバム。前年の『Winter Lounge』と対をなす作品で、本作参加者全員で結成されたPops All Starsによる2曲をはじめ、杉真理、Hi-Fi SET、種ともこ、南佳孝、須藤薫、楠瀬誠志郎、中西俊博、プリンセス・プリンセスの作品を収録。プリンセス・プリンセスの「世界でいちばん熱い夏」は、本作に収録のものがオリジナル。ボーナス・トラックとして杉真理 & THE DREAMERSの未発表ライヴ音源2曲を追加。

ブレッド&バター
『海岸へおいでよ』
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SMDR/GT music
8月29日発売
CD
MHCL-10084
¥3,000(税込)

以前から制作が噂されていた新作が、SA-CDハイブリッド・ディスクで遂に完成!松任谷由実が彼等に提供した名曲「あの頃のまま」に登場する人物は、今頃どうしているのか?というコンセプト、つまり「続・あの頃のまま」をテーマに、かまやつひろし、松任谷由実、小椋佳、杉真理、浜口茂外也、森山良子、加藤和彦、麻田浩、石川よしひろらが書き下ろしの作品を提供した、特別なアルバム。2人のハーモニーは、時代を経ても変わらず今も爽やかな風を吹かせる。

metro trip
『LOVERS』
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brill build./
ジェネオン エンタテインメント
発売中
CD
GNCL-1122
¥2,730(税込)

3枚のアルバムを発表してきた男女ユニット、metro tripが放つ新作は、桜井鉄太郎(cosa nostra)監修による新レーベル、brill build.(ブリルビル)からのリリース。ボッサからディスコ、ラウンジなどの要素を優れた感覚でミックスした、ダンス・ミュージックのお洒落な進化型。こだま和文をはじめ、杉山洋介(paris match)、中塚武、サエキけんぞうら豪華ゲスト陣と共に完成させたポップでクールな1枚だ。大貫妙子の「都会」のインスト・カヴァーやオリジナル・ラヴの「朝日のあたる道」のカヴァーも収録。

ガールフレンド・パズル・マーケット
『WONDER』
ガールフレンド・パズル〜-J.jpg



エイプリルレコード
発売中
CD
DDCZ-1463
¥2,415(税込)

結成から8ヶ月というスピードで完成させた1stアルバムが登場。収録曲ほとんどの作詞・作曲を手がける佐々木基之を中心とした3ピース・バンドながら、古さと新しさの両方の価値観をいいバランスで作品に投影し、しかもサウンドに対するかなりの拘りが感じられる力作だ。ヴィンテージのアナログ機材を使った人間味ある音に、SSWから歌謡ロック的なものまで幅広く吸収した結果生まれた美しいメロディが乗ることで、独自の色彩感を生み出している。このバランス感覚、ただ者ではない!

ロイ・オービソン
『エッセンシャル・ロイ・オービソン』
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BMG JAPAN
発売中
CD(2枚組)
BVCM-37710〜1
¥3,360(税込)

昨年、海外では生誕70周年を記念して一足先にリリースされていた2枚組ベスト盤が、ムッシュかまやつ、南佳孝、杉真理によるスペシャル・トリビュート・ソングや、日本のみのヒット曲「カム・バック・トゥ・ミー」を日本盤独自のボーナス・トラックとして追加し、遂にリリースされた。サン、モニュメント、RCA、MGM、ヴァージンと、レーベルの枠を越えて集められた充実の内容!しかも亀渕昭信&長門芳郎両氏によるライナー付き。トラヴェリング・ウィルベリーズで彼を知った世代にも是非聴いて欲しい。

エイミー・ハナイアリイ
『ジェネレーション・ハワイ』
エイミー・ハナイアリイ-J.jpg




ポニーキャニオン
9月19日発売
CD
PCCY-80042
¥2,520(税込)

AORファンにはお馴染みのマイケル・ラフをプロデューサーに迎え完成した5thアルバムは、ハワイのNo.1シンガーとしての彼女の実力を示した6年ぶりとなるスタジオ盤。本作はハワイのグラミー賞とも呼ばれる「ナ・ホク賞」4部門を制し、しかもグラミー賞のハワイアン部門にもノミネートされた傑作。カヴァーも含みハワイアン・ミュージックの伝統を受け継ぎながら、オリジナル・ソングも多数加えた構成もバランスが良く、何よりたおやかに流れるオーガニックな空気感を楽しめる素敵な1枚だ。

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