MY BEST CHOICE!

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第89回 
森 祐一郎(すみや藤沢湘南ライフタウン店 サブ・マネージャー)

(初出『Groovin'』2007年8月25日号)

 いつの間にかデビュー10周年を迎えたにも拘わらず、未だ素人臭さが抜けないこの"自称・平成さわやかフォークデュオ"に僕が出会ったのは、忘れもしない1998年6月10日深夜0時頃。深夜の某音楽ランキング番組を見ていた僕は、「ゆず」と名乗るちょっとダサい2人組に目を奪われてしまいました。
 意味不明なユニット名、なのに妙に耳に残るサビのメロディ、それを歌いながら自転車2人乗りで坂道を下っていく爽やかさてんこ盛りのPV…変な名前と馬鹿にしつつもどうにも気になり、直後の歌番組でもう1回チェック。
 ……け、結構いいじゃん、この2人…。その瞬間、恋に落ちたと悟りました。
 只今31歳にして現役ファンクラブ会員、ここまで僕を狂わせたこの「夏色」は、文句ナシに人気No.1曲です。ライヴで流れると会場中が狂ったように踊り、歌い、跳びはねる!過去のライヴでも歌わなかった事は1度きり(それも会場設備の関係でやむを得ず)という程、なくてはならない存在なのです。
 今回ご紹介させていただいたアルバム『ゆず一家』は、メジャーとしては初となる作品で、「夏色」はもちろん、その他の楽曲も初期のアコースティック色が強い曲がメインなので「ゆず=フォーク」というイメージが強い方には特にオススメ。ただ、僕自身はゆずの魅力は秀逸なメロディ・ライン、情景・感情豊かな詩の世界、絶妙なコーラス・ワーク…etcだと思っているので、「音」が変わった今の作品も含めて「これが1番!」という作品は決められません。それぞれのアルバムが全て"ゆずらしさ"を残しつつ、違った色を出しているに過ぎないので、気分次第でどの作品もいつでも聴いています。
 自分と同い年のこの2人、内心励みにしています。その若さ、僕にもくれい。

*なお次回は、由比朋子氏(TSUTAYAすみや 磐田南店)が登場します。お楽しみに。

ゆず
『ゆず一家』
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SENHA & Co.
発売中
CD
SNCC-88972
¥3,059(税込)

1998年7月にリリースされた、ゆずのメジャーでの第1弾フル・アルバム。大ヒット曲「夏色」に代表される爽やかさと、ちょっと懐かしいフォーク・テイスト、美しいメロディと2人のハーモニーが絶妙にマッチし、その後の彼等のイメージを決定づけた、90年代のJ-POPシーンを語る上でも重要な1枚。

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