和幸

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和幸

サディスティック・ミカ・バンドの加藤和彦とTHE ALFEEの坂崎幸之助が
新ユニットを結成!60〜70年代の洋楽への愛に溢れた
"和幸(かずこう)"ワールドをご体感あれ!

(初出『Groovin'』2007年9月25日号)

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 サディスティック・ミカ・バンドを中心に幅広い活動を展開する加藤和彦が、THE ALFEEの坂崎幸之助と新ユニット"和幸(かずこう)"を結成!この顔合わせは、坂崎が参加した2002年のザ・フォーク・クルセダーズ新結成以来、5年ぶり。再び実現した黄金タッグに、今熱い注目が集まっている。
 この和幸、とにかくオトナの遊び心が満載だ。自ら"John Kazukoh"(加藤)、"Paul Kazukoh"(坂崎)と名乗り、溢れる愛情とユーモアで、60〜70年代の洋楽をオマージュ。音楽への造詣が深い彼らだからこそできる上質な遊びは、痛快のひと言。第1作目のアルバムのタイトルからして『和幸:ゴールデン・ヒッツ』というからもう最高だ。先日のアルバム完成発表会では、「1枚目から、いきなりゴールデン・ヒッツというタイトルだが、この次は10枚組BOXを出したい」と、冗談とも本気ともつかない発言が飛び出し、かと思えば、加藤サンは「周りからは"とんかつ屋のテーマを歌うんですか?"と言われますが、違うんです!」と力説。一方、坂崎サンは「とんかつはやっぱりロースかな」と笑いをとる。う〜ん、このオトナの余裕、さすがです。付け加えると、60年代風スリム・パンツがこんなに似合う60代と50代は滅多にいません!
 さて、鳴り物入りでリリースされた『和幸:ゴールデン・ヒッツ』は、ロックの先人たちへのリスペクトと古き良き時代への憧憬に満ちた珠玉の1枚。サイモン&ガーファンクルを彷彿とさせるアコースティック・サウンドが美しい「生命(いのち)」に始まり、フォルクローレ風アレンジが印象的な「鎮静剤」、バート・バカラックばりのメロディーを聴かせる「Censored Mail」、サイケデリック・サウンド全開の「モノリス」、『サージェント・ペパーズ』への飽くなき探求を感じさせる「ナニモナイ」、まるでディズニー映画のテーマ曲のようなオーケストレーションが心に沁みる「みんなの地球」…と、どの曲も本人たちが"真剣"に楽しんでいる様子がビンビン伝わってくる。リアルタイムで60〜70年代カルチャーを経験してきた人やロック・マニアにはクスッと笑え、それらを知らない人には新鮮な風を運んでくれる和幸ワールド。そのウィットに富んだ世界を、是非ともご体感あれ!

Text by 池 佐和子

Message from 和幸

加藤和彦
 僕と坂崎君は7歳違うんですが、ちょうど僕たちが音楽を始めた時代の60年代中頃くらいから70年代いっぱいにかけては、キラ星のごとく良いアーティストや音楽が続々と出てきた時代でして。そういった僕たちの体の中にしっかりと詰まっている、その頃のアーティストの決して表面的なものではない、精神性や生き様みたいなディープな部分を自分達なりに再現したかったというのが今回のコンセプトです。やはり特に団塊の世代の方には聴いて欲しいですね。

坂崎幸之助
 ザ・フォーク・クルセダーズでも、サディスティック・ミカ・バンドでも、そしてTHE ALFEEとも違う。新人ユニット"和幸"のアルバムでありながら、もう本当にいろんなところに毒が盛り込んでありますから(笑)。歌詞やアレンジはもちろん、ジャケットやライナー・ノーツに至るまで。音楽好きの人が聴くとちょっと…いやかなりニヤッとしていただけると思います。そんな毒に注意しながら、楽しんで聴いていただけたらと思います。

『和幸:ゴールデン・ヒッツ』
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コロムビアミュージックエンタテインメント
発売中
CD
COCP-34499
¥3,150(税込)

ビートルズ、サイモン&ガーファンクル、グレイトフル・デッド…60〜70年代の洋楽のエッセンスがたっぷり詰まった1stアルバム。坂本九の代表曲「見上げてごらん夜の星を」や、永 六輔&中村八大コンビによる名曲「黄昏のビギン」といった異色のカヴァーにも注目。

【公式サイト】
・『和幸:ゴールデン・ヒッツ』特設サイト http://columbia.jp/kazukoh/special/
・コロムビアミュージックエンタテインメント http://columbia.jp/artist-info/kazukoh/
・サディスティック・ミカ・バンド http://columbia.jp/smb/
・THE ALFEE http://www.alfee.com/

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