アヴェンジド・セヴンフォールド

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アヴェンジド・セヴンフォールド

狙うは世界制覇!!
前作『シティ・オブ・イーブル』で一躍ロック・シーンのトップに躍り出た今…自らの名を冠した
2年振りのニュー・アルバム『アヴェンジド・セヴンフォールド』で魅せる究極のラウド・ロック!!

(初出『Groovin'』2007年10月25日号)

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 前作『シティ・オブ・イーブル』が本国アメリカでゴールド・ディスクを獲得するビッグ・ヒットになったことによって、一気に最も注目されるバンドとなったアヴェンジド・セヴンフォールドの2年振り4枚目のアルバムが遂にリリースされる。なんと今作はセルフ・プロデュース作にして、アルバム・タイトルに『アヴェンジド・セヴンフォールド』とバンド名を掲げる勝負作。前作の成功により注目を浴びている今、更なる成功を手にすることが出来るか否かのターニング・ポイントに差しかかった、バンドの意気込みが伝わってくるようだ。
 では、その内容は…結論から言ってしまうと、文句なしの素晴らしい内容!! こんな風に書くと、大袈裟に書いてるのだろうと思われるかもしれないが、本当のことである!! 彼らの持ち味であり美味しいところと言ったら、基本はヘヴィ・メタルであり、流麗なツイン・ギターであったり、華麗なギター・ソロ、幾重にも重ねられたキャッチーなヴォーカル・メロディなのだろうが、今作もその期待を裏切らないどころか、更に上をいっているのだ。サウンド的にも前作で指摘されていた、ドラムのスネアの軽いポクポクといっていた音も改善され、重みのあるサウンドになっており、曲に更なる重厚感が加わって、今作は隙のないアルバムに仕上がっている。今作は最高傑作と呼べる内容となっているので、ファンの方はもとより、初めての方にもオススメのアルバム。これを聴きながら、更にビッグになって行くバンドと同じ時間をぜひ共有していこう!
 それにしても、彼らの作曲の発想はどこからくるのかと考えると、ホントに面白い。彼らの音楽自体、世の中の音楽をずっと聴いてきた人ならきっと「そう来たか!」とロック・ファンのツボを心得た展開の連続でほほえましく思えるだろうし、若い世代の音楽ファンには新発見のある斬新な音楽として聴けるのではないだろうか。簡単にカラクリを言ってしまえば、過去の良い音楽から美味しいところだけを抽出して、それを1曲ごとに繋ぎ合わせるという、荒業を行っているのである。では誰でもそれが出来るのかというと、そうではないところが彼らの凄い所で、これを行うには、まず良い物を聴き分ける耳ががないとダメだし、何故良いのかを分析できなければダメだし、当然曲にする時の表現力が無くてもダメなのだ。当人たちはその場のひらめきでやっているだけかもしれないが、実はかなり凄い事をやってのけているのである。これは、決して過去の真似事をしているというわけではなく、自身の音楽的ルーツをどれだけ愛して、純粋でいられるかということである。まだ、ロックが商売でなかった純粋な時代のバンドはみな好きなバンドに憧れて音楽を始め、カヴァーするところから始めて、それに自分たちなりのものをプラス・アルファして個性を確立していったはずである。何の個性も持たないアーティストが1枚ヒットを飛ばし、すぐに消えていく近年、これだけ自身のルーツというものを感じさせてくれるバンドも稀である。彼らがこれからも成功していけるなら、またロックの世界にも純粋な時代がやってくるのかもしれないし、そうなって欲しいと願わずにはいられない、今作はそんな事を考えさせられる1枚だ。

Text by 三津山貴之(スーパーモールいせさき店)

『アヴェンジド・セヴンフォールド』
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ワーナーミュージック・ジャパン
11月7日発売
CD
WPCR-12770
¥1,980(税込)
※初回限定スペシャル・プライス

2年振りのニュー・アルバムはセルフ・プロデュース、セルフ・タイトル・アルバム!! 前作の成功により波に乗る今作で世界制覇を狙う。2007年のロック界の最重要アルバムであり、最高傑作。ロック界に新たな時代の訪れを告げる1枚!! 日本盤のみボーナス・トラック1曲収録。

【アヴェンジド・セヴンフォールド 日本オフィシャルサイト】http://www.wmg.jp/artist/avengedsevenfold/index.html

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