デルタ・グッドレム

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デルタ・グッドレム

運命を変える歌声。オーストラリア史上最大の歌姫、デルタ・グッドレム!
本国ではすでに大ヒットを記録した最新アルバム『デルタ』が2月20日、日本リリース。
力強く、心揺さぶる歌声は多くの人の心を捕らえて離さない。

(初出『Groovin'』2008年1月25日号)

デルタ・グッドレム-A.jpg 17歳にしてオーストラリアの歌姫の座につき、がん克服という試練にも立ち向かったデルタ・グッドレム。その大人びた歌声と表現力は、あまりにも彼女が生き急いでいるようで危うさすら感じるほどだった。幼い頃から歌手としてステージに立つ姿を自身に運命づけて、自らの表現主体をバラードに見据えてきたデルタ。デビュー・シングルでいきなりオーストラリアのチャート1位を獲得すると、ファースト・アルバムは本国で7ヶ月以上連続チャート1位に君臨する偉業を成し遂げた。続くセカンド・アルバム『ミステイクン・アイデンティティ』との2作から、日本では、それぞれ6曲ずつセレクトした企画盤『イノセント・アイズ』でデビュー。アルバム制作中に突然襲った闘病生活、そして復活という自身の体験がそのまま反映された収録楽曲には、ファンタジックとがリアリズムが入り交じり、まさに生まれ変わる前と後のデルタ、という側面で全く異なる世界観が集約された1枚になった。
 そして、日本デビューから1年。22歳になったデルタが3作目のオリジナル・アルバム『デルタ』をリリースする。オーストラリアではすでに昨年10月に発売され、日本盤としては2枚目となる作品だ。まずは先行シングル「イン・ディス・ライフ〜旅立ちまでの3ステップ」を聴いただけで、彼女の新たな一面に出会えるはず。かつてはバラード至上主義、ロックなんてチャーミングじゃない音楽はやらない!と語っていたデルタから放たれたのは意外にも攻撃的なポップ・チューン。ゴツゴツとした荒々しさや唸るビート、激しいリフ、という意味でのロックとは全く違うけれど、女性的な力強さ、芯の通ったカッコ良さ、生きることとの格闘、という意味では十分ロックな要素をも含む1曲だと思う。かつてのデルタは音楽のジャンルに対してもっと狭義に考える傾向があった。その垣根にある種のメスを加えたような今作は、アルバム全体としての表情が豊かで、なにより力強い。
 ゆったりとした裏打ちのリズムに歯切れの良いメロディをのせた「ポゼッションレス」、ピアノを基盤としつつもシンセサイザーを絡めてヴォーカルにも一部ノイズを効かせた「ザ・ガーディアン」、個性的なビートに男性シンガーとのヴォーカルも絡めたファンキーな「ワン・デイ」など多彩なアレンジが展開される。パーカッションや二胡を加えた楽曲もあり、曲の雰囲気ごとに変化するデルタのヴォーカルに心躍らされた。もちろん期待のバラード曲「ビリーヴ・アゲイン」では、彼女が得意とする美しいピアノの旋律、壮大なストリングス、そういったサウンドの雄大さに全くひけをとらない存在感のある歌声、この黄金律がとにかく圧巻だ。
 セリーヌ・ディオンやマライア・キャリーへリスペクトを寄せるデルタ。特にバラード曲を聴くとその畏敬の念を感じることがあるが、彼女は決してセリーヌやマライアにはなれない。なる必要もない。いかに自己流の音楽を築き上げるか。いつも、その信念を大切にしているデルタ・グッドレムからのニュー・アルバムには、新たな挑戦と着実な進化が刻まれている。

Text by 秦 理絵(編集部)

『シンプル・プラン 3』
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ワーナーミュージック・ジャパン
2月6日発売
CD
WPCR-12817
¥2,180(税込)
※初回生産限定ヴァリュー・プライス

大人気ロック・バンド、シンプル・プランのニュー・アルバム。新たな音を取り入れつつもポップ・センスが光り、彼ららしさもしっかり残る聴き応え十分の作品。日本盤ボーナス・トラック2曲収録、CD-EXTRA仕様でPV収録、ミニ・ポスター、メンバー各5人のトレーディング・カードをランダムに1種、応募特典封入。

【シンプル・プラン オフィシャルサイト】www.wmg.jp/simpleplan

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