GReeeeN

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GReeeeN

昨年の1stアルバムが60万枚のヒット!
勢いに乗るGReeeeN初のドラマ主題歌となる7枚目のシングルは、
ドラマさながらのストレートで熱いラヴ・ソング。純情!愛情!

(初出『Groovin'』2008年5月25日号)

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 最近、「言葉」というものの難しさをつくづく感じます。自分ではこういうつもりで言ったのに、違うふうに伝わったり、人から見たり聞いたりした話を誰かに伝えようと思っても、うまく伝えられなかったり。ニュアンスを伝えようとして言葉を補うのだけれど、それがどんどん空回りして、自分の伝えたいイメージから遠ざかってしまったり。(うすうす分かってはいるものの)「言葉」には限界があって、そのもの、そのイメージを言い当てることはなかなか出来ないものです。だから、人は誰かに伝えるために、声の大きさや表情、身振り手振りを駆使してその「感情」でニュアンスを補おうとするのだと思います。それでも、自分の伝えたいことを100%表現することなど出来るはずもなく、相手のリアクションが気になったり、あるところで妥協したりするのかも知れません。
 GReeeeNの今回の作品「キセキ」は、"今もこんなに好きでいるのに 言葉に出来ない"というところから始まります。「好き」とか「嫌い」とかの感情は、言葉が空を切るその典型かも知れません。表現者であるアーティストは、その大きな感情に至るちょっとした出来事や、その時の些細な喜怒哀楽を手繰りながら解析して、その表現を積み重ねることで、ある伝えたいもののニュアンスを表現しています。それをより立体的にするためにアーティストは言葉に言葉をかぶせ、ふとその表現の理屈っぽさや赤裸々さ加減を自省したりして、言葉を差し引いたり、そんな葛藤を繰り返しているのだと思います。GReeeeNの曲は、まぎれもなく理屈っぽさのない直球勝負のスタイルだといえます。これが素のままなのか、削ぎ落とした産物なのかは分かりませんが。
 GReeeeNの曲には喜怒哀楽の表現がとかく多い印象を受けます。かつての詞の世界は概してシチュエーションや、物のディティールを語ることによって、その空気感を伝えることが多かったように思います。けれど時代が変わり「物」が満たされた今日では、それに意味を見出すことが出来なくなり、「心」という原点に戻りつつある中で、そんな感情の起伏を紡ぐGReeeeNの楽曲は「心の時代」を象徴しているのではないでしょうか。"強がりや寂しさも 忘れられるから"、"喜びや悲しみも 全て分け合える"という感情や情念の積み重ね方は、シンプルなのに的確で、ゆえにGReeeeNそのもののパーソナリティがあまり明らかにされていなくても、曲の世界だけで心が揺さぶられるのだと思います。

Text by 松本真一(三島店)

『キセキ』
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NAYUTAWAVE RECORDS
5月28日発売
Maxi Single
[初回限定盤]DVD付 UPCH-89026 ¥1,300(税込)
[通常盤] UPCH-80081 ¥1,000 (税込)

3月発売『旅立ち』に続くGReeeeN、2008年第3弾シングルは、佐藤隆太主演の話題のTBS系ドラマ『ROOKIES』の主題歌。ドラマのために書き下ろされたGReeeeN入魂の作品に仕上がってます。初回限定盤の特典DVDにはPVとは違った短編映像作品を収録、豪華スリーブケース仕様。

※写真は左が[初回限定盤]、右が[通常盤]のジャケットです。

【GReeeeN Official Web Site】http://www.greeeen.net/

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