faith of Groovin2009

ARTIST PICK UP

faith

CLASSIC meets HIP HOP!
クラシックとHIP HOPの意外だけど心地よいサウンド、
不思議な魅力溢れるメロディーを、是非ベスト盤で聴いてほしい。 

(初出『Groovin'』2009年1月25日号)

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 以前、店内のHIP HOPコーナーにクラシック・ピアノがジャケットにデザインされたCDが置かれていた。場違いだと思ったが、HIP HOPコーナーで正解。なぜなら、faithだから。よく考えると…いや考えなくても、クラシックとHIP HOPは全く異なるジャンルのもの。それなのに、Jamの手にかかればピアノもヴァイオリンもみんなfaithのためにオーケストラを始めるのだ。伸びやかなヴァイオリンにはWEEVAの感情豊かな歌声、流れるようなピアノには弾けるJamのラップがとてもよく合う。聴いた者を捕えて離さない魅力を持った彼女たちが、前アルバムから約1年ぶりとなる、初のベスト・アルバム『faithful BEST』を新曲を3曲も含めてリリースする。
 ベストにはちょっと早くない?と思ったが、内容を見てみると納得。私が初めてfaithを知るきっかけとなった「2girls 〜in the sepiatone〜」をはじめ、1stシングルでもある「Love Song」、ベートーヴェンのピアノ・ソナタ8番ハ短調「悲愴」をモチーフにした「Two Futures」、さらに昨年10月1日にリリースされた「I believe」までおさえた、どれもお気に入りの楽曲ばかりなのだ。そして気になる新曲からも「Still Love〜忘れない」が特に印象に残ったオススメのナンバー。また、初回盤には9曲のMUSIC CLIPを収録したDVD付き。注目のポイントは「I believe」。今までずっと金髪だったWEEVAがなんと、この曲ではナチュラル・メイク&落ち着いた茶髪でカッコイイ女性からかわいらしい女性に変身していて、かなり驚いた。普段はfaithのPVをじっくり見ることは少ないと思うのでこちらも要チェック。
 こうやって改めて聴いてみると、WEEVAの魂がこもった歌声には1曲1曲で豊かな表情と深さを持つことに驚かされ、思わず聴き入ってしまう。ダンス・ミュージック・シーンでも数少ない女性プロデューサーでもあるJamは3歳の時からピアノを始め、音楽中心の生活をしていただけあり音楽経験が豊富だ。その発想力・プロデュース能力はまさに天才的で今後の活躍も期待されている。こんな2人のベスト・アルバム、期待を裏切るわけがないのだ。是非多くの人に聴いて欲しい1枚である。

Text by 大竹裕子

『faithful BEST』
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Venus-B / KING RECORDS
2月11日発売
CD
KICS-1422
¥3,000(税込)
CLASSIC meets HIP HOPでお馴染みのfaith。3rdアルバムから約1年ぶりにリリースするのは新曲を3曲含んだ初のベスト・アルバム。デビュー・シングルから最新シングルまで、faithの軌跡を辿った集大成。

【faith メーカーサイト】http://www.kingrecords.co.jp/faith/

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