レミオロメン of Groovin2009

SPECIAL SELECTION

レミオロメン

全てのJ-POPファン待望、レミオロメン初のベスト・アルバム!
名曲が多すぎるがゆえに絞りに絞り込んだ、まさに本格エスプレッソ的豪華内容。
初回生産限定盤には伝説となった「滑走路ライヴ」完全収録のDVD付き!

(初出『Groovin'』2009年2月25日号)

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 1月22日がカレーの日、みたいに僕らのあまり知らないところで「今日は○○の日」というものが毎日のように存在するらしい。では3月9日は何の日かと聞かれたら僕は迷わずレミオロメンの日であると答える(勝手に決めた)。もっとも僕だけの一方的な印象ではなく彼らにとってもこの日は特別な意味を持っていて、結成8年の軌跡がギッシリ詰まったベスト・アルバム『レミオベスト』がリリースされる日付も当然のように3月9日に決定した。
 数ある名曲の中でどれから始まるのだろうとワクワクしながら再生ボタンを押した僕を嘲笑うかのように、彼らが一発目に持ってきたのは新曲「Sakura」。いきなり意表を突かれつつもまさに今の彼らのサウンドが集約されたような強烈な一撃で一気に惹き込まれ、続けて発売日をこれに合わせたほど思い入れの強い「3月9日」を惜しげもなく畳み掛ける。ちょっとしっとりさせた所で続いてはレミオ屈指のアップ・ビート「スタンドバイミー」で一気にテンション最高潮!となった所で、今度は初期の3ピース・サウンド主体の頃からライヴでも定番曲となっている「電話」「ビールとプリン」で昔懐かしの味も堪能させつつ(「粉雪」あたりで好きになった人は絶対に聴くべき初期の名曲!)、その後もファンでなくても知っている超絶バラード「粉雪」やファンからの人気が絶大な「南風」などが所狭しと大暴れ。アップ・ナンバー、バラード、アルバム曲の選曲と並べ方が絶妙で、彼らの時代ごとの特徴をよく表している曲ばかりがバランス良く抽出&ブレンドされているのだ。
 オススメ曲を絞りきれない中で敢えて挙げるならまず先述の「スタンドバイミー」。レミオのアルバム1曲目は必ずシングルと同レヴェルのクオリティの高い楽曲で一気に惹き込んでくるのだが、この曲はまさにその典型といったところ。未だにイントロを聴いた瞬間スイッチが切り替わるように気持ちがウキウキしてくるのは僕だけだろうか。またサウンド面でもこの曲あたりからピアノやストリングスを絡めた現在のスタイルへ移っていることもあり、彼らのターニング・ポイントともなっている楽曲だ。そして最近の曲の中で最もお気に入りの「Wonderful & Beautiful」はバンドとしての在り方においての転機となった楽曲だそうで、孤独・焦燥感・迷いの淵から希望を見出す姿に自分達を投影したかのような世界観と、美しくドラマチックなメロディのアンサンブルが秀逸で、個人的にも特に聴いてほしい楽曲なのである。
 単純にシングル曲を時系列に並べただけのものではなくアルバムとしてストーリーを持った1つの作品に仕上がっていて、聴く度に様々な表情を見せてくれる不思議なベスト盤だ。もっとも、アルバムにもシングル並みのクオリティを誇る楽曲が多い彼らの作品の中にはここに収まりきらなかった名曲がまだまだてんこ盛り。この1枚で彼らの音楽を分かった気になってしまってはあまりにも勿体無いですよ?

Text by 森 祐一郎

『レミオベスト』
レミオロメン-J.jpgOORONG RECORDS
CD
3月9日発売
[初回生産限定盤]DVD付
AVCO-36010/B
¥3,900(税込)
[通常盤]
AVCO-36011
¥3,150(税込)

★収録曲
1.Sakura / 2.3月9日 / 3.スタンドバイミー / 4.電話 / 5.ビールとプリン / 6.もっと遠くへ / 7.雨上がり / 8.南風 / 9.明日に架かる橋 / 10.太陽の下 / 11.Wonderful & Beautiful / 12.アイランド / 13.粉雪 / 14.紙ふぶき / 15.夢の蕾


「粉雪」や配信限定の新曲「Sakura」、ライヴの定番曲まで網羅した初のベスト盤。予約特典として着うたフル(R)プレゼント。初回生産限定盤には2006年8月に山梨県の日本航空学園で3万人を動員したバンド史上最大級の凱旋ライヴ「レミオロメン SUMMER LIVE "STAND BY ME"」を全曲収録したDVD付き、特殊パッケージ仕様!

【レミオロメン公式サイト】http://www.remioromen.jp/

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