レッドクリフ Part Ⅰ of Groovin2009

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レッド クリフ Part I ©2008 Three Kingdoms Ltd.
「三国志」屈指のエピソード「赤壁の戦い」を
製作費100億円投入して名匠ジョン・ウーが描いた超話題作『レッドクリフ PartⅠ』。
そのDVDが4月10日劇場公開の『PartⅡ』に先がけて堂々登場!!

(初出『Groovin'』2009年3月25日号)

■ストーリー
 西暦208年、当時絶大な権力を有する覇者・曹操は80万の大軍をもって対抗する劉備を追撃し、呉の孫権に降伏をせまる。劉備の軍師孔明(金城 武)は曹操軍の脅威に対抗するため孫権の元へ劉備との同盟を説得するために出向くが、呉の大勢は曹操への降伏論に傾いている。しかし孔明は呉軍にあって交戦派の将軍・周瑜(トニー・レオン)と信頼関係を築き、迷う孫権を決意させ同盟を実現させる。数の上で圧倒的に不利な連合軍であるが、初戦において孔明、周瑜による奇策「九官八卦の陣」をもって曹操軍を迎撃し、劉備軍の猛将・関羽、張飛、趙雲の活躍もありこれを見事に撃破する。しかしまだ大軍を擁する曹操軍は2000隻の大船団をもって連合軍を壊滅すべく赤壁へと向かう。
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 日本でも根強い人気の中国歴史ロマン「三国志」。その大長編の中でも白眉(これも三国志由来の言葉)のエピソード「赤壁の戦い」を題材とし大ヒットした『レッドクリフ PartⅠ』のDVDが発売された。この映画はPartⅠ、Ⅱと分かれ、完結編の『PartⅡ』は4月10日に劇場公開される。『PartⅠ』では登場人物の紹介、相関関係、物語背景等が描かれていて、『PartⅡ』のクライマックス「赤壁の戦い」になだれ込む大いなる序章となっている。序章といっても魅力的な人物描写の数々、スケールの大きい大戦闘シーンなど見所は充分盛り込まれていて秀逸な娯楽大作となっている。なにせ監督が名作香港映画『男たちの挽歌』シリーズを経てハリウッドに活躍の場を移し『ブロークン・アロー』『フェイス/オフ』『M:I-2』をヒットさせたあのジョン・ウーだから観客を退屈させるはずがなく、この映画でもジョン・ウー美学が遺憾なく発揮されている(やはり白

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い鳩は飛んだ)。中国人でありハリウッド映画で実績を残した彼が、この中華の大叙事詩を題材とした大作を手がけた意義は大きいと思う。
 「三国志」好きは自然と皆それぞれが登場人物のイメージ像が出来上がってしまい、正直なところ実写の映像を目の当たりにすると、そこに一部違和感が生じる事は否めない。その点で私も劇場公開の際、人物に関しては多少の居心地の悪さも感じたが(主演2人に関してはナイス配役!)、今回DVDで再見していると当初の違和感が薄れて馴染んでいくのが分かった。『PartⅠ』は性質上、説明部分が多くならざるをえなかったが、その分『PartⅡ』では相






























当に面白い物語が展開するだろうと確信している。そのためにも今回のDVDで下地をしっかりと作って、劇場に出かけよう。
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Text by深石耕一

『レッドクリフ Part Ⅰ』
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エイベックス・マーケティング
発売中
[DVD]
〈スタンダード・エディション〉2枚組
AVBF-29156〜7
¥3,990(税込)
[Blu-ray]
AVXF-29158
¥4,935(税込)
昨年秋に公開され大ヒットした『レッドクリフ PartⅠ』がDVD&Blu-rayで発売。後半の連合軍が「九官八卦の陣」をもって曹操軍を迎撃する戦闘場面は圧巻、その他曹操軍2000隻の大船団、魅力的な登場人物の数々等見所満載。『PartⅡ』を観る前に要チェック!

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