ARTIST PICK UP
Fairlife
映画『食堂かたつむり』主題歌を手がけるFairlifeが新作アルバムを発表！
人生という"道"で食む"草"は、苦くて甘い、喜びの味。
（初出『Groovin'』2010年1月25日号）
ちょうど小川 糸の最新刊『ファミリーツリー』を読み終えた頃、この新作アルバム『みちくさ日和』を聴き始めた。作詞家としては春嵐と名のり、Fairlifeの歌詞を手がける彼女の言葉は活字でもメロディにのっても、そのライフ・スタイルから滲み出るのであろう独特の空気感があり安心する。そんな春嵐が2004年から活動を始めた音楽制作チーム、Fairlife。浜田省吾とその長年のパートナーであり音楽プロデューサーの水谷公生との3人で構成され、現在までに2枚のアルバムをリリースしている。そしてこの春、映画『食堂かたつむり』の主題歌を手がけて注目を集めるなか、ニュー・アルバム『みちくさ日和』をリリースする。
Fairlifeでは浜田省吾というシンガーを擁しながら彼をメイン・シンガーには据えず、ゲスト・ヴォーカリストを招く。今作には、お馴染みポルノグラフィティの岡野昭仁、我那覇美奈をはじめ、前作からの曽我部恵一やNUU、さらに初参加組にはTHE BOOMの宮沢和史、CHEMISTRY、スキマスイッチの大橋卓弥らが顔を揃えた。彼らが浜田省吾の作る楽曲を歌い、浜田省吾とのハーモニーを聴かせてくれるのだ。それだけでJ-POPファンならば鳥肌が立つような感動を味わえるはず。ボッサやジャズのテイストを織り交ぜながらオーガニック・サウンドの手作り感を大切にした全12曲。濡れながら揺らぐ質感がこれ以上ないぐらい心地よくて、何度でも聴いてしまう。そして気づく1本の道。人が青年、壮年を経て晩年に至る命の道のりが、アルバムの中にぼんやりと見えてきた。
Text by 秦 理絵（編集部）
『みちくさ日和』
SME Records
2月3日発売
CD
［初回生産限定盤］DVD付
SECL-840〜1
¥3,300（税込）
［通常盤］
SECL-842
¥3,059（税込）
浜田省吾、水谷公生、小川 糸による音楽制作チーム、Fairlifeによる3年ぶりのオリジナル・アルバム。ゲスト・ヴォーカリストを迎えてオーガニックで心地よいひとときを。初回生産限定盤には「旅せよ若人 feat. 岡野昭仁 from ポルノグラフィティ」のビデオ・クリップを収録したDVD付き、デジパック仕様。
心のビタミンをたっぷり含んだ、目にも美味しい映画が出来ました。
『食堂かたつむり』、どうぞ召し上がれ。
2月6日（土）公開 ■監督：富永まい ■原作「食堂かたつむり」小川 糸（ポプラ社刊） ■脚本：高井浩子 ■主演：柴咲コウ ■配給：東宝
©2010「食堂かたつむり」フィルムパートナーズ
Fairlifeに作詞家・春嵐として参加している、作家・小川 糸のデビュー作『食堂かたつむり』が映画化、2月6日に全国東宝系にて劇場公開される。
失恋で声を失った主人公・倫子（柴咲コウ）が始めた「食堂かたつむり」は、お客さまは一日一組だけ。事前の面接によって倫子がイメー
ジを膨らませお客さまのだけのメニューを創作していく。倫子は食材を慈しみながら料理を作りもてなすことでお客さまを幸せにし、倫子自身も心の傷を癒していく。そして母・ルリコ（余貴美子）との長らく絡まっていた糸もまた、倫子の料理を通して解かれようとしていたが…。
料理の描写、食堂の内装、村の風景…原作でも細かく丁寧に記されているが、活字からの想像を裏切らない映像がスクリーンにも広がる。更にはファンタジックな2Dアニメーションとの融合が新鮮さを呼び、物語にもリズム感を与えている。「生きることは、食べること」という普遍的なメッセージを、食堂を訪れるお客さま、母と娘、そして飼い豚のエルメスを通じて届けてくれるそれは、「作る、食べる」そんな食に対する日常の行為をもふと見つめ直させる。心のビタミンも豊富に含むこの物語、じっくりと味わって観て欲しい。
Text by 浜田幸子（編集部）
★オリジナル・サウンドトラック発売！
O.S.T.『「食堂かたつむり」オリジナル･サウンドトラック』
SME Records
2月3日発売
CD
SECL-813
¥3,059（税込）
★映画を観る前に原作を読もう！
『食堂かたつむり』
小川 糸・著
ポプラ社
［単行本］¥1,365（税込）
［文庫本］¥588（税込）
※写真は［単行本］のジャケットです。
